寝る前のカフェイン+ブルーライトの組み合わせで、体内時計は細胞レベルで激しく狂う
寝る前のカフェインとブルーライトが睡眠の質を下げるのは有名な話。では、具体的にどれぐらい眠れなくなるの?ってあたりを調べた論文(1)が出ておりました。
これはコロラド大学の研究で、5人の参加者を49日も実験室で過ごしてもらったらしい。その際、寝る前に以下の2パターンを実践してもらったんですね。
- 寝る3時間前に暗い部屋でカフェイン(200mg)
- 寝る3時間前にカフェイン(200mg)+ブルーライト(最大3000ルクス)浴びまくり
カフェイン200mgはだいたいコーヒー2杯分で、3,000ルクスは光療法に使われるレベル。コンビニの照明でも2000ルクスぐらいなんで、かなりの明るさですな。
- カフェインのみ=体内時計40分遅れ
- ブルーライトのみ=体内時計85分遅れ
- カフェイン+ブルーライト=体内時計105分遅れ
って感じ。ブルーライトの害がカフェインの倍になってますが、一般的な家庭の照明は700〜1000ルクスぐらいでしょうから、実際のダメージはもうちょい少ないでしょうね。
また、この論文では生体外実験もやってまして、なんでもカフェインは細胞レベルで体内時計の働きをジャマする作用が確認されたらしい。研究者いわく、
体内時計は、全身の細胞に存在している。脳にあるのはもちろん、体脂肪や筋肉、内臓にも体内時計は存在しているのだ。
とのこと。カフェインやブルーライトは単に脳の神経を刺激してるだけじゃなく、全身の細胞に影響をあたえてしまうんだ、と。
おそらく、ベッドに入る5〜6時間前までなら、カフェインを飲んでも体内時計に影響は出ないだろう。ただし、これも実験する必要がある。
ってことで、まだまだ細胞の影響レベルは断言できないらしい。
もちろんカフェインには良い効果もあるし、ブルーライトも朝の時間なら体にいいんで、どちらも怖がる必要はゼロ。要するにカフェインもブルーライトも、午前中のうちに適量の摂取を済ませておこう!って話であります。逆に夜中にコーヒーを飲みつつ明るいオフィスで残業をしているような方は、くれぐれもご注意ください。
ちなみに、カフェイン+ブルーライトでこれだけ体内時計が変わるんであれば、時差ボケのコントロールに使えそうだなーとか思ったりもしました。今度試してみよう。