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細胞レベルで全身が若返る「オートファジー」機能を活性化させるための3つのポイント

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老けたくなければ細胞にたまるゴミを掃除せよ!

そういえば「オートファジー」についてちゃんと書いてなかったんで、自分用のまとめを。

 

 

以前に「慶応大学が勧めるアンチエイジング10カ条」でちらっと紹介しましたが、「オートファジー」は細胞にたまるゴミを取り除くリサイクルシステムみたいなもの。つまり細胞レベルで体が若返るわけで、炎症対策とならぶアンチエイジングの一番ピンとも考えられております。

 

 

細胞にたまるゴミというのは、

 

  • 故障したミトコンドリア
  • 異常を起こしたタンパク質
  • 劣化した細胞

 

みたいなやつ。細胞はエネルギー工場みたいなもんなんで、当然、使い続ければいろんな廃棄物がたまっていくわけであります。こいつが工場の営業をジャマして、老化のスピードを促進しちゃうんですな。

 

 

で、この問題を解決してくれるのが「オートファジー」。ダメージを受けたタンパク質を分解してくれる、まことにありがたいシステムであります。

 

 

実際、2014年の研究(1)とか見ると、100才以上のご長寿さんを調べたところ、75才のご老人よりもオートファジーのレートが高かったとか。ご長寿さんたちは、ハイペースで細胞が新しく生まれ変わり続けてるみたいですねぇ。

 



 

 

オートファジーを活性化させる3つのポイント

が、困ったもんで現代の暮らしはオートファジーの働きを乱しがち。なかでも悪影響がデカいのが以下の2つであります。

 

  1. 乱れまくった睡眠
  2. メリハリのない食事

 

まず重要なのが、とにかく決まった時間に眠ること。睡眠不足の悪影響については何度も書いてますが、これはオートファジーの不調も大きな原因のひとつと考えられております。

 

 

というのも、オートファジーの働きは生活リズムに大きく影響されてまして、深夜から早朝にかけてもっとも高まることがわかってるんですよ。オフィスから従業員がいなくなったところを見計らって、清掃員が働き出すみたいなイメージでしょうか(笑)

 

 

続いて、もうひとつ大事なのが食事のタイミング。オートファジー機能は、だいたい絶食の時間が12〜16時間を過ぎたあたりで最も活性化するらしいんですよ(2)。

 

 

そう考えると、多くの狩猟採集民たちが1日のうちに8〜12時間のあいだに食事をすませちゃうのも納得な感じ。自然と「8時間ダイエット」を実践して、オートファジー機能を高めてるわけですねぇ。

 

 

いっぽうで現代人は1日のうちに15時間は食事をしてまして(3)、絶食の時間はだいたい8〜9時間ぐらい。オフィスにいつも従業員がいるので、満足に清掃ができない状態だと申せましょう。

 

 

というわけで、オートファジーを機能させるポイントをまとめると、


  • 起き抜けと寝る前に水を飲む!:オートファジー機能は、血中のアミノ酸(ロイシン)の濃度にも反応するんで、絶食中には水を飲んでおくと吉。血中のアミノ酸の濃度が薄くなって、よりお掃除部隊が活躍してくれるようになります。

 

といったところかと。睡眠の大事さは言わずもがなですが、プチ断食を続けると、日中の活力と集中力がアップするんでかなりオススメ。腹が減ったときは、「いま自分の細胞がキレイになってるところなんだ!」と自分に言い聞かせるといいかもしれません(笑)

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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