狩猟採集民のように眠る「パレオダイエットってなに?2015年版 #4」
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/05/2015-4.html
基礎編、食事編、運動編と進めてきた「パレオダイエットってなに?」シリーズ、今回は睡眠の話です。
狩猟採集民はどんなふうに寝てるの?
まず、狩猟採集民たちがどんなふうに寝てるのかと言いますと、ズバリ二相性睡眠と呼ばれるパターン。具体的には、- 夜中に3〜4時間ほど寝る
- いったん1〜2時間ほど起きる
- また3〜4時間眠る
といった睡眠法であります。夜中にいったん起きて、仲間たちと会話したり、寝床でリラックスしたあとで、再び眠りにつくわけですね。
この睡眠パターンについては1992年の研究(6)が有名で、参加者たちに夜間照明を使わせず、太陽の光だけで1カ月暮らしてもらったところ、全員の睡眠パターンが自然と二相性に切り替わっていったというんですね。どうやら、ヒトの基本的な睡眠は、実は二相性みたいなんですな。
また、ハーバード大の古代人類学者者であるダニエル・リーバマン博士によれば(7)、タンザニアのハッツァ族の睡眠パターンは、
- 昼に1〜2時間の昼寝
- だいたい午後9時には寝床に入る
- 夜明けまでに1〜2回ほど起きる
- 6時半〜7時の間に起床
といった感じらしい。かなりガッツリ寝てますね。
ほかにも、狩猟採集民の睡眠の特徴としては、
- 1人では眠らない
- たき火や鳥の声といった環境音が豊富
- かなり硬い寝床で眠る(ノミの繁殖をふせぐため)
といった傾向がある模様。
いっぽうで日本人の睡眠はといえば、OECDの比較データを見ると、世界的にみてもかなり睡眠時間は短めな感じ(8)。当ブログでも、以前に「睡眠不足は肥満の原因になるよー」って話を書きましたが、ほかにも
といった悪影響が知られております。要は万病のもとなんで、食事や運動とならんでガッツリ改善していきたいところ。
パレオな睡眠のガイドライン
そんなわけで、 パレオダイエット的な睡眠のガイドラインは、以下のようになります。- 毎日、同じ時間に寝床に入り、同じ時間に起きる。二相性睡眠ができればOKだけど、ムリしなくても問題なし。
- 8時間睡眠にはこだわらなくてもOK。遺伝子にあった睡眠法を続けて、自然と日中に眠気が起こらなくなるのを目指す。
- 日中には30分ほどの昼寝をする。
- できれば午後9時以降はデジタル器機を使わない。
- ブルーライト対策は徹底的に。とくに夜にPCを使う人は「f.lux」は必須。
- 日中は太陽の光を最低でも15分は浴びる。1時間浴びられればベスト。
- 寝室は徹底的に暗くし、たき火や鳥の声といった環境音を流す。
- 就寝の6時間前にはカフェインを完全にカット。夕食と飲食は就寝の3時間前まで。エクササイズは就寝の2時間前まで。勉強や仕事のようなストレスのかかる作業も、就寝の2時間前まで。
- どうしても朝がキツい場合は、「光目覚まし時計」を使うのものあり。
- 就寝時間の目安としては、以下のような感じかと。
- レベル1:いま12pm以降に寝てる人は、11pm以降の就寝を目指す
- レベル2:いま11pm以降に寝てる人は、10pm以降の就寝を目指す
- レベル3:10pmの就寝を目指し、9pm以降はテレビ・スマホ・PCを使わない
- レベル4:10pmの就寝を目指し、9pm以降はテレビ・スマホ・PCを使わず、週3〜4の運動をする
- レベル5:10pmの就寝を目指し、9pm以降はテレビ・スマホ・PCを使わず、週3〜4の運動を行い、日中は30分以上ほど太陽の光を浴びる
- レベル6:10pmより前の就寝を目指し、8pm以降はテレビ・スマホ・PCを使わず、週3〜4の運動を行い、日中は1時間ほど太陽の光を浴びる
あらためて書き出してみると、わたし自身が実践できてないのが困ったもんなんですが、夜のスマホとPCカットはどうにか習慣にしたいところです。
credit: Jambo huang via FindCC