ストレッチをせずに柔らかい体を手に入れる方法
https://yuchrszk.blogspot.com/2015/05/blog-post_89.html
筋トレをしていると、たまに「体が硬くなっちゃうんじゃない?」とか聞かれたりします。今日はそのへんの話を。
筋トレで体は十分に柔らかくなる!
確かに「ムキムキマッチョは体が硬い」ってイメージは根強いようで、「P90X」のような有名エクササイズDVDには、必ずストレッチパートがついております。ところが科学が導き出した結論はまったくの逆。筋トレは体が硬くなるどころか、柔軟性を高めるってデータのほうが多いんですよ。有名なのは2011年の実験(1)で、参加者を2つのグループにわけたうえで、「静的ストレッチ」か「筋トレ」のどちらかだけを5週間にわたって実践してもらったんですね。そのうえで全員の股関節・ヒザ・肩の柔軟性をチェックしたところ、ささやかながら筋トレグループのほうが体が柔らかくなってたんだそうな。
研究者いわく、
ちゃんと実践すれば、筋トレにも十分に体を柔らかくする効果はある。ひょっとしたら、その効果はストレッチより上かもしれない。
とのこと。筋トレだけでも問題なく柔軟性はアップするみたい。
筋トレはすべての年齢の柔軟性を上げる
似たような研究はほかにもありまして、- 若い女性を対象に8週間の筋トレをしてもらったところ、全員の柔軟性が大幅に上がった(2010年,2)
- 運動経験がない中年女性が10週間の筋トレをしたら、何もしないグループにくらべて全身の柔軟性がガツンと上がった(2008年,3)
- 高齢者たちに10週間の筋トレをしてもらったところ、何もしないグループにくらべて柔軟性がガツンと上がった(2002年,4)
などなど。どうやら筋トレは、あらゆる世代の体を柔らかくしてくれるようですね。
ここでのポイントは、ちゃんとフルレンジで筋トレを行うところ。フルレンジは、関節をしっかりと曲げ伸ばして行う筋トレのことで、たとえばスクワットなら地面スレスレまで完全に腰を落とし、腕立てふせなら胸がつきそうになるまでヒジを曲げていくのがポイント。関節をフルに使うことで、しっかりと柔軟性が上がっていくわけですね。この事実を知ってから、わたしも筋トレの前後にストレッチを行うことはなくなりました。
とはいえ、もちろんストレッチ運動を否定してるわけじゃありません。エクササイズの経験が少ない方にとっては、ストレッチは安全で効果の高い運動ですし、筋トレの初心者がストレッチを行うと筋肉が増えやすくなるってデータ(5)もありますんで、トレーニングを始めて間もない方は取り入れても損はないかと思います。