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たった5分で頭が良くなるトレーニング「IMST」ってなに?



たった5分で頭が良くなるトレーニングはこれだ!」というおもしろいデータ(R)が出てましたんで、メモしときます。
これはコロラド大学の研究で、IMSTっていうトレーニングの効果を確かめたものです。IMSTは「吸息筋力訓練(inspiratory muscle strength training)」の略で、簡単に言えば「呼吸に使う筋肉のトレーニング」ですな。


といっても分かりにいと思いますんで、コロラド大学が公開してた実験の動画を貼って起きます。54秒あたりで、大きな呼吸器をつけながらやってるのがIMSTです。

 

IMSTは1980年代に生まれた手法で、肺の病気などで呼吸筋がおとろえた人のために開発されたもの。マックシェイクをストローで一気飲みするような要領でキツめの呼吸をくり返し、必要な筋肉を鍛えていくわけです。

 

 

最近では音楽をやる人にも採用されてて、↓みたいな器具を使うケースが多め。確かB’zの稲葉さんなんかも使ってるはず。

 


POWERbreathe/PLUS 呼吸トレーニング

 

この実験では血圧が高めな男女(50〜70歳)14人を集めて、2つのグループにわけてます。

 

  1. IMSTをやる
  2. 呼吸の負荷が低いニセIMSTをやる

 

IMSTは週6回のペースで行われまして、1回のセッションで30回の呼吸をしたとのこと。1日の手間はたった5分だけでして、これで効果が出るなら確かにすごいことっすな。

 

 

で、6週間後の結果がどうだったかと言いますと、

 

  • IMSTを行ったグループは……
    • 体力が上がった!(トレッドミルの運動が長続きするようになった)
    • 血圧が改善した!(130 mmHg →118 mmHg )
    • 認知機能が上がった!(情報の処理スピードが上がった)
    • 記憶力もよくなった!

 

だったそうで、なんだか良いことづくめだったみたい。まぁ体内に酸素を取り込めるようになれば体力が上がるのは当然だし、脳の働きが上がるのも納得の結果ではあるんですけど、1日5分の結果だと考えるとちょいビックリですな。

 

 

もちろん小規模の実験につき即断は禁物ながら、過去のIMST研究でも「1日30回のトレーニングで睡眠の質が改善!」みたいな報告もありまして、なかなかおもしろい手法だなーとは思うわけです。呼吸筋の重要性は疑いようがないですしね。ちょっと試してみたくなりますなぁ。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。