このブログを検索

HIITで頭が良くなる?内臓脂肪が激減?など、最近のHIIT系データまとめ



HIITっていいよねー」みたいな話を過去に何度か書いていて、個人的にもいろんな手法を試したりしております。まぁ普通の有酸素運動にくらべてどこまで優位性があるかはまだわからんのですが、少なくともエクササイズの時間を短縮してくれるのは間違いなさげ。


で、ここ最近もHIITに関するイキのいいデータがいろいろ出てましたんで、ざっくりとひとつのエントリにまとめておこうかと。


1.HIITは最強の減量テクかも?

まずはBMJに出てた論文(R)で、「HIITっていろんなトレーニングのなかでも最強の減量テクじゃない?」って結論になってます。


具体的には過去のHIIT研究から41件をまとめたメタ分析になっていて、

  • HIIT
  • ランニング
  • ジョギング
  • 早歩き
  • サイクリング

などの有酸素運動から、「どれがもっとも体重が減りやすいの?」って問題について調べてくれてます。そこでどんな結果が出たかと言いますと、

  • 12週間以上の期間をみた場合、HIITは他の有酸素運動にくらべて28.5%も体重が減りやすい!

だったんですよ。ちょっと意外ないレベルの数値が出てますよね。


ということで、本来ならひとつのエントリとしてくわしく紹介しても良かったんですけど、実は出版された後で修正が入っちゃいまして(R)、うのみにするのは危険なんですよね。個人的にも、過去の例と比べると「そこまでデカい差が出るかなぁ?」と疑ってまして、もうちょい様子見したいところです。



2.高齢者はHIITで脳の血流が良くなるかもよ
次はクイーンズランド大学の研究(R)で、ざっくりどんな実験かといいますと、

  1. 25歳ぐらいの男性11人と69歳前後の男性10人を集める
  2. みんなに「10分サイクリングして10分休憩」と「1分ごとに1分の休憩をはさみながら合計10分のサイクリング(HIIT)」をやってもらう
  3. 脳の血流にどんな変化が出たかを調べる

感じになってます。サイクリングの負荷は同じレベルにそろえてまして、10分連続で運動した場合と、小刻みに休憩をいれて運動した場合の違いをみたわけです。


で、どんな結果になったかと言いますと、

  • 細かくインターバルをはさんだ運動のほうが、大脳の血流が上がっていた!(ただし高齢者に限る)

だったそうです。若者の場合はどっちの運動でも同じように大脳は刺激されたんだけど、高齢者はHIITスタイルな運動のほうがよかったらしい。


研究チームいわく、

高齢者にとっては、体を動かすと同時に細かく休憩を取るのがどちらも重要になる。

とのこと。私ぐらいのオッサンだとどうなのかはよくわからんのですが、年をとるほど小刻みに休んだほうがいいのかもですなー。



3.高齢者はHIITで内臓脂肪が激減するかも!
最後はウメオ大学の実験(R)で、「HIITで内臓脂肪が激減するかも!」って結論になってます。内臓脂肪に悩む高齢の男女(70歳以上)36人を対象にしております。実験期間は10週間で、参加者の半分に週3のペースでHIITをやってもらったそうな。


HIITの内容はこんな感じです。

  1. 40秒だけ全力でサーキットトレーニング
  2. 20秒だけ休む
  3. 以上のサイクルを合計18分くり返す

でもって10週間後にどんな違いが出たかと言いますと、

  • HIITをしたグループは、なにもしなかったグループにくらべて内臓脂肪が3倍も減っていた!

だそうです。こりゃまたすごい成果が出てますが、もともと内臓脂肪は運動で減りやすいんで、これぐらいの違いが出てもおかしくはないかなーとか思った次第です。



スポンサーリンク

スポンサーリンク

ホーム item

search

ABOUT

自分の写真
1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

INSTAGRAM