寝る前にカフェインをとっても睡眠の質が悪化しない説が爆誕してた件
寝る前にカフェインを飲むな!というのはもはや常識。当ブログでも「カフェインの効果は最低でも4時間は続くので、寝る6時間前はコーヒーをひかえたほうがいいよー」なんて話を書いたことがありました。
が、新しく出た論文(R)では、「カフェインってそんなに睡眠に影響を与えないんじゃない?」って結論になってて、軽く衝撃を受けております。
これはフロリダ・アトランティック大学などの研究で、785人の男女を対象に、
- 寝る前のアルコール、カフェイン、ニコチンはどれぐらい睡眠に悪いのか?
って問題を調べてくれております。具体的にどんなテストだったかと言いますと、
- 腕時計タイプの加速度センサーをつけてもらい、日々の睡眠レベルを測定
- 睡眠日記をつけてもらい、主観的な睡眠の質を把握
- 寝る4時間前より後にアルコール、カフェイン、ニコチンを摂取した場合は、その量も記録
って感じでデータを集めたんだそうな。実施期間はトータルで5,164日でして、類似のリサーチのなかではもっとも大規模な内容ではないかと。
で、以上のデータをまとめたら、こんなことがわかりました。
- 就寝の4時間前より後にカフェインをとっても、睡眠の質の悪化とは相関がなかった!
- 就寝の4時間前より後にニコチンかアルコールをとった場合は、平均で42分ほどトータルの睡眠時間が短くなる
- 特に不眠症の人がニコチンを使った時のダメージが甚大
ってことで、以上の結果は年齢やBMI、教育レベル、メンタルの状態などを調整しても確認されたそうな。うーん、意外すぎる……。
なんでカフェインの悪影響が確認されなかったかは謎ですが、いちおう研究チームは次のように戒めております。
カフェインと睡眠の悪化には相関が見られなかったが、今回のデータは被験者が摂取したカフェインの量を計測していないし、カフェインへの耐性や感受性レベルもチェックしていない。いずれも睡眠にとっては重要なファクターだ。
そのため、一般的に言われる「午後12時以降はカフェインをとるな」というアドバイスは、やはり守られるべきだろう。
このデータでは個々人のカフェインへの反応を組み込んでないので、そこらへんは十分にご注意ください。また、今回の研究の参加者はもともと睡眠の質が低い人が多くふくまれてまして、そのせいでそこまでカフェインの悪影響が浮かばなかったのかな?って気もしますね、
いずれにせよ思ったのは、
- カフェインの悪影響は思ったより悪くないのかもだが、とりあえず寝る前にとるのは止めといたほうがよさげ
- ニコチンとアルコールが激烈に悪いのは確実なので、カフェインよりも注意されたし
ってとこでしょうね。まだカフェインには謎が多そうですなぁ。