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今週末の小ネタ:浮気されやすい人の特徴、「よく謝る」のって悪いこと? 睡眠時間を「16分」短くするだけでもパフォーマンス激減


ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。

  

 

 

 

浮気されやすい人が持つ2つの性格

「浮気されやすい人の特徴ってあるの?」ってのを調べたデータ(R)が出ておりました。

 

 

これはオハイオ州立大学などの研究で、1,577人の男女にインタビューを行い、全員の性格と浮気の経験を調べたものです。分析の結果、「過去に何度も浮気をされたことがある人」には、一定の傾向が見られまして、

 

  • ビッグファイブの「誠実性」が低い人(つまり、より不注意で、勤勉でない人)ほど、パートナーに浮気される可能性が高い。

 

  • サブサンプルで行った分析では、ビッグファイブの「協調性」が高い人(つまり、より温かくて親切な人)も、パートナーに浮気される可能性が高いことがわかった。

 

って感じだったそうです。要するに、コツコツやるのが苦手で親切な人は、パートナーから浮気をされることが多いんだ、と。これがどういうことかと言いますと、

 

  • 協調性が高い=協調性が高い人は優しいので、相手に「自分が浮気しても簡単に許されるでしょ!」と感じさせ、結果として浮気を助長する可能性が高くなる。

 

  • 誠実性が低い=誠実性が低い人は、金銭感覚がルーズだったり、家事をしなかったり、約束を守らないことが多いため、パートナーにストレスや葛藤を与えることが多く、これが相手の浮気心を引き出す。

 

みたいになります。もちろん、だからといって「誠実性が低くて協調性が高い人」が自分を責める必要はありませんが、このような性格に該当する人は、自分の行動や言動が相手の浮気心を助長していないかをチェックしてみるのは良いかもしれません。どうぞよしなに。

 

 

  

「よく謝る」のって良いこと?悪いこと?

「よく謝る人」っているじゃないですか。ちょっとしたミスでも「あ、すいません!」と謝罪しまくるタイプで、日本人なんかは、この傾向が強いかと思われます。

 

 

で、ここで問題になるのが「よく謝るのは良いことか悪いことか?」ってところです。悪いことを謝るのは大切なことではありますが、一方では、「すぐに謝ると無能だと思われないか?」「すぐに謝ってたら謝罪の効果が薄れないか?」といったリスクも考えられましょう。果たして、実際のところはどんなもんなんでしょうな。

 

 

ってことで、新しい研究(R)では、そのあたりを調べてくれておりました。これは384人の参加者を対象にしたテストで、

 

  1. ある人物の1週間を描いた短編小説を読んでもらう。

  2. この時、参加者の半分には「登場人物がめっちゃ謝る」バージョンの小説を読んでもらい、残りの半分には「登場人物がそこまで謝らない」バージョンの小説を読んでもらう。

  3. 小説の人物にどのような印象を持ったかを尋ねる。

 

みたいになってます。あくまでフィクションを使った実験ではありますが、これにより「謝罪する人」へのイメージを、ある程度まで把握できるわけですな。

 

 

すると、結果は以下のようになりました。

 

  • よく謝るキャラクターは、謝らないキャラクターに比べ、誠実さや温かさの印象が強く認識された。

  • ただし、よく謝るキャラクターは、自己主張や自信などの資質が低いと認識されていた。

 

ってことで、全体的に見れば、「よく謝る」行為にはさほどのデメリットはないみたいですね。まぁ自信がない人だと見られる問題はありましょうが、メリットのほうがやや多いかも?ってとこですね。

 

 

ちなみに、この研究では300人を対象に「よく謝る恋愛相手への印象」も調べていて、おおよそ同じ結果が得られてます。つまり、よく謝る人はより温かく道徳的であると認識されるが、自己主張が弱い人だと思われるってことですな。

 

 

ただし、この実験ではまた別の知見も得られてまして、

 

  • よく謝る人でも、謝罪の質が高ければ、自信がないとも無能だとも思われない。

 

って感じだったそうな。つまり、ちゃんと正しい場面で心から謝っている限りは、「よく謝る」行為はデメリットではないし、それどころかメリットだらけの行為だってことになりましょう。

 

 

研究チームいわく、

 

そのため、よく謝る人は、自分が提供している謝罪の質に特別な注意を払うようにしてほしい。

 

とのこと。これは、すぐに謝りがちな人にはよいニュースかもですな。

 

 

 

睡眠時間を「16分」短くするだけでもパフォーマンス激減

睡眠時間が16分短くなっただけでも仕事のパフォーマンスは下がる!ってデータ(R)が出ておりました。これはサウスフロリダ大学などの研究で、中年の会社員130人を集め、みんなの睡眠時間と仕事のパフォーマンスをチェク。これを8日間にわたって続けたところ、以下のような結果が出たんだそうな。

 

  • 毎日の睡眠時間が、いつもより16分ほど短くなっただけで、仕事の集中力はガッツリと減る

 

  • そのため、睡眠が16分短くなった人はストレスレベルが上昇し、結果的に1日の生産性が下がる

 

  • ついでに、翌日の心理的なトラブルも増えてしまい、ワークライフバランスへの不安感が激増した

 

睡眠不足で脳が働かなくなってしまうのは誰でも知ってるでしょうが、たった16分短くなっただけでもダメってのは、なかなかハードなもんですなぁ。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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