コミュニケーションの成功に欠かせないスキル「柔軟な感情表現」をチェックする16問
生きていくうえでは、感情表現のコントロールが欠かせないもんでございます。「うわ!この人のギャグ滑ってる!」とか思っても、相手が上司だったら押し隠さねばならないときもあるし、友人の結婚に嫉妬を覚えたとしても、表面では我がことのように喜ばねばならないときもありましょう。
実際、感情表現を柔軟に調整することは、人生のストレスに対応するために重要な資質であることが示されてまして、なにかと身につけておきたいテクニックだと思うわけです。まぁ、なにごとも柔軟であるに越したことはないですからね。
で、こうなりますと、「自分は感情表現をコントロールできているのか?」ってあたりが気になりますが、そこらへんをチェックするのに役立つのが「柔軟な感情表現の調節テスト(FREE)」であります(R)。これはコロンビア大学などの先生方が開発したもので、このテストで高い得点を取れる人ってのは、
- 自分の感情を調整するのがうまい
- 人とコミュニケーションするのもうまい
って結果が出てるんだそうな。これは試してみたいところですねー。
というわけで、さっそく「柔軟な感情表現の調節テスト(FREE)」を試してみましょう。テストのやり方は簡単で、以下の文章を読んで「これは不可能だなー」と思うなら1点で、「これは楽勝でできるなー」と思うなら6点をつけてみてください。
FREE
PART1
以下のシチュエーションは、いずれもポジティブな感情をともなうものです。自分がそれぞれのシチュエーションに置かれたときに、あなたが実際に感じる感情よりも、さらなる喜びを表現できるかどうかを考えてください。
- 1) 友達が、自分には興味のないスポーツで賞を取った。
- 2) 同僚が昇進して、そのことについて話したがる。
- 3) 友人が、最近した素敵なデートの話をする。
- 4) 家族からシャツをプレゼントされたが、そのデザインが気に入らない。
PART2
以下のシチュエーションは、いずれもネガティブな感情をともなうものです。自分がそれぞれのシチュエーションに置かれたときに、あなたが実際に感じる感情よりも、さらなる共感を表現できるかどうかを考えてください。
- 5) 友達が、ひどい一日を過ごしたと言ってきた。
- 6) 上司が、あなたにはなんも関係もないプロジェクトについて文句を言ってきた。
- 7)友人が、最近パートナーと別れた話をしてきたが、あなたは心のなかで「その別れは良いことだ」と思っている。
- 8) 知らない人の葬式に行った。
PART3
以下のシチュエーションは、いずれもポジティブな感情をともなうものです。自分がそれぞれのシチュエーションに置かれたときに、あなたが実際に感じる感情を、どれぐらい押し隠すことができるかどうかを考えてください。
- 9) 失業したばかりの友人と食事をしているときに、上司から昇給の知らせを受けた。
- 10) 講演会に出席しているとき、発表者のスライドショーに笑ってしまうような誤字があった。
- 11) 厳粛な会議に出席しているとき、隣の席の人が面白い話をささやいてきた。
- 12) 上司とのミーティング中に、その上司の携帯電話から不意に恥ずかしい着信音が鳴り始めた。
PART4
以下のシチュエーションは、いずれもネガティブな感情をともなうものです。自分がそれぞれのシチュエーションに置かれたときに、あなたが実際に感じる感情を、どれぐらい押し隠すことができるかどうかを考えてください。
- 13) 社交的なイベントで、話している相手が、頻繁に唾を吐きながら話している。
- 14) 重要な仕事の会議の直前に、近親者の死を聞いた。
- 15) 初デートでレストランで食事をしているときに、知らない人が飲み物をこぼした。
- 16) とてもイライラしてストレスの多い一日を過ごした後、嫌いな隣人が会話しにやってきた。
採点
ってことで、すべての採点が終わったら、以下の項目ごとに採点を行いましょう。
- ポジティブ感情を増やすスキル:シチュエーション1〜4の点数の合計点の平均を出す。
- ネガティブ感情を増やすスキル:シチュエーション5〜8の点数の合計点の平均を出す。
- ポジティブ感情を隠すスキル:シチュエーション9〜12の点数の合計点の平均を出す。
- ネガティブ感情を隠すスキル:シチュエーション13〜16の点数の合計点の平均を出す。
そんなわけで、採点方法は以上です。この平均点については、「何点ぐらい上なら良い」って基準はないものの、だいたいは4点を超えていれば「そのスキルについては悪いレベルじゃないんだな……」ぐらいにお考えくださいませ。どうぞよしなにー。