本当に「人は金で変わる」ことが科学的にあきらかに
https://yuchrszk.blogspot.com/2014/11/blog-post_6.html
「人は金で変わる!」なんてフレーズがありますが、近ごろ香港理工大学から出た論文(1)によれば、実際に金のことを考えるだけで人間の性格に影響が出るらしい。
これは学生を対象にした実験で、彼らにお金と貝殻の写真を見せたあとで、「感情を表に出すのは良いことだと思いますか?」といった質問に答えてもらったんですね。すると、お金の写真を見た学生は、全体的に「感情は隠すべきだ!」と主張する確率が高まったんだそうな。
その後で続けて行われた実験でも似た結果が出てまして、お金に関する写真や文章を見た学生は、
- ネガティブな感情をできるだけ隠そうとする
- ポジティブな感情も隠そうとする
- 感情的な人との関わりを避けようとする
といった傾向が強くなったらしい。研究者によれば、「お金を見るとビジネスライクな気持ちになるからじゃね?」とのことで、とにかくお金には人を無感情にさせる効果があるんだ、と。
ちなみに、似たような実験は2006年にも行われてまして(2)、こちらは被験者に、お金にまつわる単語(「高級取り」とか「ボーナス期」とか)を読んでもらったんですね。すると、お金の単語がすり込まれた人ほど、困った人を手助けするまでの時間が長くなり、チャリティへの寄付額も減る傾向があったんだそうな。
この現象が起こる原因については、
- 世の中には「金さえ出せば問題が解決する」とのイメージが強い
- お金のイメージを浮かべると、他者への依存心が薄れる
- 他人と関わらなくてもいい気持ちが強まる
- わがままになる!
ってメカニズムが考えられてますが、まだハッキリとはわかっておりません。いずれにせよ、金のことばかり考えてると他者に惜しみなく与える気持ちが減っちゃって、逆に成功のさまたげになる可能性があるってのは覚えておきたいところであります。
credit: 401(K) 2013 via FindCC