ビタミンDサプリで癌の死亡リスクがガッツリ下がるぞ!というメタ分析の話
ビタミンDは大事!って話を大量に書きまくっております当ブログ。もはやビタミンDのニュースサイトみたいになってますが、またもビタミンDに関する良い論文(R)が出ておりました。
まずはいきなり結論から引用すると、こんな感じになります。
ビタミンDのメリットを明らかにした科学的なエビデンスは増え続けている。この新たな研究でも、ビタミンDサプリが癌の死亡率を低下させることを示した。どのようなタイプの癌でも、ビタミンDで死亡リスクは下がる。この新たなデータはかなり確実性が高いと思われる。
ってことで、ビタミンDサプリで癌に強くなる!というナイスな結論になってるんですよ。
もともと「ビタミンDって癌にいいんじゃないの?」って話はありまして、すでに1941年の時点でフランク・アッパリーって学者が「日光には癌予防の効果がある」って仮説を出してたらしい(R)。もちろん日光の浴びすぎは皮膚ガンの発症率を高めるものの、太陽を避けすぎてビタミンDが不足するのも問題ですからねぇ。
ってことで今回の論文は、成都大学などが過去のビタミンDトライアルから信頼性が高い52件を選び、75 454人のデータを精査したメタ分析です。実験の実験期間は平均で1.2年で、ヨーロッパ、アメリカ、アジア圏などから幅広いサンプルを集めた上、年齢も25〜75歳まで広範囲に散らばっております。これはかなり精度が高い研究と言っていいっすね。
では、まずざっくりした結論からどうぞ。
- ビタミンDが総死亡率の低下に効くことはなさそう(リスク比 0.98)
- ビタミンDは心疾患の死亡率も下げてくれなそう(リスク比 0.98)
- が、ビタミンDサプリは癌死亡率を16%も下げてくれる!
だったそうで、ビタミンDを飲んでいる人は、あらゆるタイプの癌死リスクが下がるみたい。こりゃ素晴らしい成果ですな。
研究チームいわく、
ビタミンDは人体のあらゆる働きに欠かせない必須栄養素だが、それにもかかわらず適量の基準を満たしている人は少ない。近年の米国食生活指針が「ビタミンD不足は公衆衛生上の大きな問題だ」と指摘したのも、それが大きな原因になっている。
ビタミンDサプリは安全性が高く、健康的な水準を保つためには非常に役に立つ。特にビタミンDは食事からとるのが難しいため、サプリの利用は重要な対策になるだろう。
とのこと。かなり激しくビタミンDを推してらっしゃいますね。
さて、この研究を私たちが使う場合は、こんな感じになります。
- ビタミンD2では効果がないので、ビタミンD3を飲もうね!
- 1日の用量はハッキリしないけど、まぁ2000IUぐらい飲んでおけば十分じゃない?
ってことで、ビタミンDは切らさないようにご注意くださいませー。