今週末の小ネタ:HIITでワーキングメモリ改善! 高タンパク食で腰痛を予防だ! 健康な暮らしは金がかかる?
ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。
HIITでワーキングメモリが鍛えられる!
ご存じの通り、このブログではHIITという運動を、心肺機能を高める最強エクササイズの1つとしてよく取り上げております。 でもって、新しいデータ(R)もまたHIITに関する研究で、結論から申し上げますと、
- HIITで 若者の脳が成長する!
みたいになります。これはニューカッスル大学などの研究で、中学校に通う56人の男女を集め、 2つのグループに分けました。
- 週に最低2回のHIITを行う
- 何もしない
実験期間は16週間で、HIITをやったグループは、1回の運動あたり8分から20分の間トレーニングを行ったそうな。 運動の内容は、有酸素運動と自習の筋トレを組み合わせたものだったとのこと。
その後、 実験の前後に、参加者の脳をスキャンして、海馬の中にある代謝物の濃度の変化を測定。 すると、以下のような事が分かりました。
- 運動をしたグループは、何もしなかったグループと比べてNAAやGlxの濃度が増加していた
- このような脳の変化は、心肺機能、筋力、ワーキングメモリの改善と相関していた
と言うわけで、週に2回のHIITを行うだけでも、脳の成長を高めることができるかもしれないわけですね。 比較的新しい研究分野なので、この結果がどれぐらい信用できるかわからないし、脳の成長を刺激するための最低の運動量もわからないんですが、かなり期待の持てる結果じゃないでしょうか。
研究チームいわく、
短時間の運動でも、負荷が高ければ、若者の脳の成長を刺激できるようだ。
ってことで、 ワーキングメモリの機能を低下させないためにも、今後も高負荷な運動はやっていきたいと思った次第です。
高タンパク食で腰痛を予防だ!
ブログでは、「過去に腰痛はメンタルも改善でやわらぐ!」 といった話をお伝えしましたが、新しいデータ(R)では、「食事の改善でも腰痛が良くなる!」といった結論が出ておりました。
イランで行われた研究で、同国に住む35〜65歳の男女7,686人が対象。 調査 の内容を簡単にまとめておくと、
- みんなが普段からどんな食事をとっているのかをチェックする
- みんなの食事パターンを、野菜中心の生活、高タンパク食の生活、加工食品が多い生活と言う3つに分類する
- 参加者の中で腰痛に悩んでいる人たちをピックアップして、それぞれの食生活がどのパターンに当てはまるかを調べる
って感じです。 その結果、何がわかったかといいますと、
- 野菜が多い食事と加工食品が多い食事の間では、腰痛に苦しむ人の数は変わらなかった
- しかし、 高タンパク食の人を見ると腰痛に苦しむ人の数が少なく、1日のたんぱく質量が多いほど腰痛の悩みが減る傾向があった
- 加工食品は、 慢性腰痛のオッズ比を 上げる可能性がある
だったそうです。 野菜が多めの生活が腰痛と関係がなかったのは意外ですが、どうやらタンパク質に関しては、腰痛の発症率を下げるかもしれないんだ、と。
研究チームいわく、
高タンパク食は、腰痛の予防効果がある可能性が示された。その一方で、加工食品が多い食事は、腰痛の発症率を上げるかもしれないようだ。 そのため、慢性の腰痛に悩まされている人は、日々の食事に質が高いタンパク質を取り入れて、加工食品の量を減らした方が良いだろう。
とのこと。高タンパク食が腰痛予防になる理由はまだよくわからんですが、 アミノ酸が足りないと神経伝達物質がうまく作れなくなっちゃったり、タンパク質が足りないと筋肉が減って腰周りを保護できなくなるからじゃないかなーと考えられております。 いずれにせよ、私のような腰痛持ちは心がけておきたいポイントですね。
健康な暮らしは金がかかるが、具体的にどれぐらいコストがかさむのか?
健康な暮らしは金がかかる!というのは、誰でも知ってる話。新鮮な野菜やフルーツを増やすと、炭水化物中心の暮らしにくらべてどうしても食費が上がっちゃうんですよね。
では、具体的に健康的な食事をすると、どれぐらいコストがかさむのか?ってことで、そのへんを調べたデータ(R)が出ておりました。
これはオーストラリアで行われた調査で、どんな内容だったかと言いますと、
- コールズとウールワースという大手スーパーに行き、そこで売られている食品の価格を調べる
- そこから、1週間あたりの食費を計算する
- 地中海食、パレオダイエット、低糖質食、政府が推奨する健康食などを実践した場合、どれぐらいのコストになるのかを計算する
みたいになります。一般的なスーパーでかかる 食品の価格と、 健康的な食事に必要な総コストを比べたわけですね。
で、どんな結果が出たかといいますと、
- 健康食をすると、だいたい週に9,500円ぐらい出費が増える!
- 具体的には、ケトジェニック(超低糖質)が 1番出費がかさみ、次がパレオダイエット、プチ断食、地中海職、政府がすすめる健康食といった順番だった
だそうです。週に10,000円弱の出費が増えるってのはなかなかしんどいですねぇ。
研究チームいわく、
経済的に貧しい人たちにとって、ダイエットのために健康的な食事を長期間続けるのは難しいのかもしれない。
とのこと。 まぁ、オーストラリアは日本の倍ぐらい物価が高いので、今回の結果をそのまま日本に当てはめるのは無理だと思いますが、やはり健康的な食事には金がかかるのかなーという印象ですね。 とは言え、個人的には、健康的な食事がもたらすメリットはコスト増を補って余りあると思うので、自分の予算内でできるだけを目指すべきでしょうねぇ。