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今週末の小ネタ:マインドフルネスで仕事ができる人間に、ルックスが良い人の心理、内向的な陰キャが自信を増す方法


ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。

 

 

マインドフルネスは仕事のパフォーマンスも上げるぞ!

マインドフルな人は仕事のパフォーマンスがブレない!というデータ(R)が出ておりました。通常、誰でも1週間のあいだに仕事の生産性が上がったり下がったりするもんですが、マインドフルネス 度が高い人は、このような変動がないらしいんですな。

 

 

この研究は165人のビジネスパーソンを対象にしたもので、週5日の勤務を通して、みんなのモチベーションとパフォーマンスの変化を調査。これに加えて、全員のマインドフルネス特性を調べて、2つのデータを照らし合わせたんだそうな。

 

 

ちなみに、みんなのマインドフルネス特性は、「日常のマインドフルネス度を計る15問」のような質問を使ってチェックしております。果たして、マインドフルネスと仕事のパフォーマンスには関係があるのか、と。

 

 

すると、結果はこんな感じになりました。

 

  • 通常の人は、モチベーションとパフォーマンスの両方が、1週間を通して低下する傾向がある。

 

  • マインドフルネス特性が高い人は、このモチベーションとパフォーマンスの低下がゆるやかだった。

 

ってことで、どうやらマインドフルネスの能力は、1週間のうちに起こるパフォーマンス低下を防いでくれるらしい。仕事を満足にこなすためにも、マインドフルネスは役に立つわけですな。

 

 

また、この研究チームは、今回のデータをもとに以下のような提案をしております。

 

  • 企業側がマインドフルネス・トレーニングを使ってみたら、従業員の能力がアップしていいかもよ!

 

  • 従業員のモチベーションとパフォーマンスの低下を克服するには、週単位での作業パターンを崩すよいいよ! たとえば、いつもは月曜に会議、金曜に懇親会をしているなら、金曜に懇親会、月曜に会議をしてみるとか!

 

  • もともとマインドフルネス度が高い従業員は、パフォーマンスが低下しづらいため、応募者のマインドフルネスを考慮した採用・選考プロセスをするのもいいかもよ!

 

まぁ「マインドフルネス採用」が実際に可能なのかはわからんですが、仕事のパフォーマンス改善には、瞑想のトレーニングが効くことはありそうですな。

 

 

 

ルックスが良い人ほど「金持ちは自分の努力のおかげ」と思う説

ルックスがよい人は『経済的な成功は個人の努力のおかげだ!』と考えがち」というデータ(R)が出ておりました。

 

 

これはドイツ一般社会調査10年分のデータを抽出した研究で、ここからみんなの身体的な魅力と、社会的な再分配への態度を照らし合わせたんだそうな。要するに、「収入は個人の業績だけに基づいてはならない」とか「病気や貧困には国が保障すべきだ」といった文言に賛成する態度を、ルックスの良さと比較したわけですね。

 

 

すると、ルックスと経済の再分配にははっきりした関係が見られまして、

 

  • 見た目が魅力的な人ほど、再分配への支持と負の相関がある。この傾向は男女ともに変わらない。
  • 見た目が魅力的な人は、「経済的な成功は個人の努力に依存する」という考え方を支持する傾向が強かった。

 

って感じだったそうな。ルックスが良い人ほど、金持ちになったのは個人の努力のおかげだと考えがちってことですね。

 

 

研究チームいわく、

 

この現象は、魅力的な個人が、本人の美しさのおかげで得た成功を合理化しているのかもしれない。

 

たとえば、「成功は自分の行動のおかげだが、失敗は外的な要因のせいだと考える「自己奉仕バイアス」というものがある。身体的な魅力がある人は、そのせいで経済的な成功を手にすることが多いが、本人は、自分の成功の一部が自分の美しさに依存していることをほとんど認識しないかもしれない。

 

ってことで、ルックスが良い人は、自分のルックスがもたらす恩恵に気づけないかも?と指摘されておりました。

 

 

ちなみに、過去の研究では、身体的な魅力的な人ほど右翼政党をより支持しやすいことがわかってたりします。この傾向もまた、ルックスが良い人ほど経済の再分配を嫌う性質によっているのかもですなー。

 

 

 

内向的な陰キャは『未来は人間の手に負えない』と考えよ

内向的な人は『未来は人間の手に負えない!』と考えたほうが自信がつくぞ!」という面白い研究(R)が出ておりました。これは私のようなド内向人間には、興味をひかれるデータですねー。

 

 

これはルブリン大学などの調査で、104名の男女を対象に実験を行ったもの。まずは参加者の性格を診断したうえで、外向性が低い人と高い人を選り分けたんだそうな。

 

 

ここから、さらに各グループを「運命的な時間観を持つ人」を想像してもらい、その人の身になって考えるように指示したんだそうな。

 

 

運命的な時間観ってのは、「人生はその人が影響を及ぼせない力で支配されており、未来はあらかじめ決定されている!」みたいな感覚のこと。このような見方をする人は、自分が何をしようとも、人生はその通りに進むと考える傾向がありまして、この感覚が強い人は、

 

  • 努力して何かを成し遂げようとするよりも、幸運を当てにした方が良いと考えがち。
  • 投資よりも消費に、お金を使う傾向が強い。
  • 生活の中の問題がひとりでに解決するのを待つ(解決のために行動しない)。
  • うつ状態になることが多い、攻撃性や不安感が強いなどの傾向があります。

 

みたいな方向に向かいがちだったりします。このような「自分の人生に起きていることをどれだけコントロールできるか?」って認識は、日常のお金の使い方の選択、目標の達成レベル、攻撃性、不安など、さまざまな行動に影響を与えることが研究で明らかにされているんですよ。

 

 

こうして見ると、「運命的な時間観を持つ人」は悪いことばかりのようですが、実験では以下のような結果が見られたそうな。

 

  • 内向的な人間が「運命的な時間観」が高まった場合は、他のすべてのグループよりも自尊心が高くなった。ついでに、ポジティブな感情、幸福感も強くなった。

 

  • 外向型な人間が「運命的な時間観」が高まっても、別に自尊心の向上は見られなかった。

 

内向人間は「未来はどうにもならない!」と考えたほうが、もしかしたら自信がつくんじゃないのか、と。おもしろいですねー。

 

 

なんでこういう現象が起こるのかは謎ですが、個人的には「運命は決まっている」と考えたほうが、「じゃあ好きにやるか!」という気持ちが強くなり、そのぶんだけ逆にモチベーションが上がる感じはあるんですよね。外向性が高い人には、理解されづらい感覚なのかもしれんですが。

 

 

もちろん小規模な実験につき、これがすべての人に当てはまる感覚なのかは謎ですが、私と同じ内向型人間の方は、「運命的な時間観」を意識してみると自信が出てくるかもしれません。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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