「ドローイン」が腹をヘコませる最強にメソッドだって本当?
「ドローインで本当にお腹はへこむんですか?」とのご質問をいただいたんで、ちょっと考えてみましょう。
腹筋トレーニングの効果を調べまくったら…
ドローインは、腹式呼吸をしながら思い切りお腹をヘコませて、その状態をキープし続けるトレーニング法のこと。これだけで体幹の筋肉が鍛えられて、お腹がグッと引き締まると言われているんですね。
この理論をもとにした本もいろいろ出てまして、「30秒ドローイン!腹を凹ます最強メソッド」や「ドローイン・ダイエット」などが有名なところ。その効果については2013年にナイスな実験(1)が行われてますんで、実力のほどを見ていきましょう。
これは日本で行われた実験で、10名の健康な若者を対象にしたもの。全員にドローインやVシット、クランチといった腹筋トレーニングをやってもらい、コアマッスルの刺激レベルを調べたんですね。
ちなみに、この実験で検証されたのは器具を使わないトレーニングのみ。器具を使った場合のベストトレーニングについては「腹筋とコアマッスルを鍛える最強のトレーニングとは?」を参照してください。
ベストはVシットだがドローインも悪くない
さて、実験の結果は以下のようになりました。
- 脇腹の内腹斜筋に関してはドローインの効果が一番高い
- 腹直筋や外腹斜筋の効果はVシットが最強
- 脊柱起立筋についてはバックエクステンションがベスト
みたいな感じ。細かい筋肉の名前が出てきましたが、ざっくりと説明すると、
- 内腹斜筋=くびれた腰を手に入れるために必要
- 腹直筋=割れた腹筋を手に入れるには必須
- 脊柱起立筋=美しい背中や姿勢を保つために必要
といったところです。基本的にはVシットが最も効くようですが、ドローインも決して成績は悪くない印象であります。
ドローインの最大のメリットは手軽さ
というか、ドローインの利点は筋肉の刺激レベルよりも、「どこでも手軽にできる」ってところでしょう。Vシットは床に座らないとムリですが、ドローインなら通勤中の電車内でも実践できますからね。
つまり、以上の話をまとめると、
- ドローインは確かに腹筋を刺激している
- ただし、刺激レベルは他のエクササイズに比べると大したことがない
- そのため、ドローインの効果を引き出すには、つねに腹をへこませるぐらいの意識が必要
のようになります。まぁ内腹斜筋への効果はピカイチなんで、くびれが欲しい女性には向いているんじゃないでしょうか。個人的にはジムのトレーニングで満足してるんで、あんまドローインは取り入れてないんですが。