6週間で体と心がバージョンアップする「カリフォリニア大学式 人生改善プログラム」
「6週間で心と体が生まれ変わる!」というとインチキな自己啓発本みたいですが、近ごろカリフォリニア大がやった実験(1)は、本当にそれぐらいの効果が出ててビビりました。
「心と体によい!」ことを片っ端から実践
これは31人の学生を対象にした実験で、全員に対して「心と体によい!」と思われるものを片っ端から実践してもらったんですね。
研究者いわく、
近年の研究によれば、ひとつずつライフスタイルを変えていくよりも、いちどに2つ以上の変化を起こしたほうが大きな効果がのぞめる。
たとえばコーヒーの量を減らせば、同時に睡眠の質も改善する。そういった相乗効果が起きるわけだ。
今回の実験では、この理論をさらに拡大させてみた。あらゆるライフスタイルを一気に変えることで、効果が倍以上になるかどうかを調べたのだ。
とのこと。心と体に良いことはたくさんあるけど、まとめてやったほうが効果がはね上がるんじゃないの?ってことですね。
パレオダイエットも食事や睡眠や運動をすべて変えていくのが目標なんで、この発想には共感しちゃうところです。
6週間のライフスタイル改善プログラム
で、具体的にカリフォリニア大が作ったプログラムは以下のとおり。
- 食事のガイドライン
- 加工食品を完全に撤廃
- お酒は1日グラス一杯まで
- 炭水化物は運動のあとにとる
- 1日の睡眠時間は8ー10時間
- 運動メニュー
- 毎日1時間のマインドフルネス瞑想(呼吸瞑想か歩行瞑想)、または慈悲の瞑想を行う
- 毎日1時半ずつ、正しい栄養学や運動、睡眠、マインドフルネス、ストレスマネージメントに関する講義を聞く
- 毎日、他人に対して何らかの親切な行いをする
全体的には1日5時間ずつのメニューでして、食事・運動・睡眠・メンタルを一気にたたき直すプログラムになっております。1日2時間半の運動とか1時間の瞑想とか、慣れないとツラそうですねぇ。
これだけ良い効果が出たデータも珍しい
また、毎日1時間半ずつのレクチャーがあるのもユニーク。認知行動療法の世界でも心理教育を重視しますが、あれと似たようなイメージですかね。
さて、6週間後の結果はと言いますと、
- 超激しく効果が出たもの
- ストレス解消
- 気分の改善
- 集中力の改善
- 持久力
- 体の柔軟性
- かなり効果が出たもの
- 心肺機能の改善
- ワーキングメモリの向上
- 理解力のアップ
- 自己効力感の改善
- そこそこの効果が出たもの
- 中性脂肪の数字
- 創造性アップ
- 人生の満足度
みたいな感じ。特にストレス解消と気分の改善ぶりがすごくて、単純にメンタルトレーニングをしただけの場合にくらべて2.5倍の効果をあげております。
せっかく生活を変えるならまとめて変えたほうがいい
ほかにも頭が良くなったり心肺機能が上がったりと、心と体のあらゆる面に効果が出まくり。参加者が少ないのでハッキリとは言えないものの、ここまで効果量が大きいデータは少ないんじゃないでしょうか。
研究者いわく、
このデータが興味深いのは、人生のあらゆる面において改善が見られたところだ。しかも、その効果量は非常に大きい。
ひとつの変化だけに注目するよりも、まとめてライフスタイルを改善したほうが効果ははね上がるのだ。
とのこと。せっかくライフスタイルを変えるなら、いろんなことを一気に変えちゃったほうがお得なわけですねぇ。わたしも、まだまだ改善を続けていきたいところです。