「ブレスト」より確実に良いアイデアを量産できる「ブレインライティング」のススメ
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アイデア出しのために「ブレインストーミング」をやってる人も多いでしょう。あえて結論を出さずにグループで意見を出しあい、アイデアの相乗効果を狙う定番のテクニックですね。
ブレインストーミングよりもブレインライティング
ってところで近ごろおもしろかったのが、テキサス大のポール・パウルス博士が出した論文(2)であります。その主張は「ブレインストーミングよりもブレインライティングのほうが良いアイデアが出るよ!」というもの。ブレインライティングのやり方は簡単で、
- 解決したい問題や疑問を決める
- その問題に対するアイデアを10〜15分かけて紙に書きまくる
- 書いた紙を隣の人にわたす。自分も隣の人から紙をもらう
- わたされた紙に書かれたアイデアを見て、また10〜15分かけて別の意見を書き足す
- 最後にすべての紙を集めて、全員で検討する
みたいな感じ。意見を述べ合うプロセスを、すべて紙に書き出す作業に変えたわけですね。
実はブレインライティングの考え方は10数年前からありまして、すでにいくつかの研究で良い成果が出ていたりします(2)。なんでも、この方法を使うと、ひとりで紙にアイデアを書き出すより37%も良い考えが浮かぶ可能性が高まるんだそうな。
高速ブレインライティングならさらにアイデアが量産できる
ただし、今回パウルス博士が新たに試したのは「高速ブレインライティング」という手法であります。その名の通り、書き出しとレビューを素早く行う方法で、- 8分かけてアイデアを書き出す
- 3分で隣の人の紙をレビュー
- 以上のプロセスを何度もくり返す
というもの。とにかくアイデア出しとレビューを高速で行うのがコツみたい。この方法を57名のサラリーマンで確かめたところ、普通のブレインライティングより74%もアイデアが出やすくなったとのこと。不思議なもんですねぇ。
博士いわく、
向かい合って意見を述べ合うブレインストーミングでは、情報や知識をわけあうチャンスが限られてしまう。いちどに1人の人間しかアイデアを発表できないからだ。
今回の実験では、実際にビジネスの現場を使って、ブレインライティングの効果が確認された。
とのこと。つまり現時点でアイデアを生む方法としては、
- ブレインライティング > ひとりで紙に書きだして考える >>>ブレインストーミング
といった順番で優秀なのかもしれません。わたしもチームで仕事をするときは、ブレインライティングを使ってみようかと。