忘れたくないものは何でもかんでも「Anki」にぶち込んでますよー、というお話
英語の例文記憶にはAnkiMobileがオススメ
2017年末に「よくばり英作文 」って本で例文暗記をやってますよーみたいな話を書いたら、「どうやってるんですか?」といった質問をいただきましたんで、ざっくりご説明しておきます。
で、結論から言えば「AnkiMobile Flashcards」を愛用しております。名前のとおりフラッシュカードの暗記を助けてくれるアプリっすね。
英語に限らず何かを覚えたい時は、ほぼこれ一択。iPhoneだと3,000円もするんですが、それだけの価値はあるかと思われます(Androidだとなぜか無料)。
ただし、PC版の「Anki」は公式サイトから無料でダウンロードできますんで、いったんこっちを使ってみて威力を実感できたらモバイル版を試すのもいいかも。個人的にはモバイル版は必須だと思いますが。
Ankiに音声ファイルをガンガン追加して行けばOK
で、記憶用のデッキはほぼPC版で作っております。「よくばり英作文」って単語帳を作ったら、あとは追加ボタンを押して、書籍に付いてるCDから取り込んだ音声ファイルを登録していくだけ。
カードの「Front」に音声ファイルをドロップして「追加」を押せば終了であります。他にもフラッシュカード系のアプリはあるんですけど、音声ファイルを手軽に扱えるものって少ないんですよねー。
それからアプリを起動すると、自分が登録した単語帳をクラウドからダウンロードしてPC版と同期してくれます。この辺も簡単で素晴らしいですな。
で、1ファイルが終わるごとに、自分がどれだけ記憶できてたかを自己採点します。私の場合は、日本語の音声が流れた時点で英文が出て来たら「4d」(4日後)を選んで、ちょっとでも引っかかったら「10m」(10分後に再復習)を選んでおります。
この作業を何度かくり返していくと、過去の点数にもとづいて、画面下の「採点エリア」が変化。少しずつアプリが最適な「復習タイミング」を教えてくれるようになるんですな。
ここが「AnkiMobile Flashcards」のキモでして、基本的に脳の忘却曲線をベースにしております。ムダな復習に時間をかけなくてよくなるんで、非常に効率が上がって行くわけです。いわば「復習スケジュール管理アプリ」ですな。
Ankiが学習に効きまくるのはなぜか?
個人的には「AnkiMobile Flashcards」を使いだしてから学習効率が激しく上がりまして、近ごろは読書の要点まとめなんかにも使ってたりします。学生時代にこれがあれば、もっと英語の勉強もスムーズだったろうに……。
ちなみに、このタイプの「フラッシュカード系アプリ」が効くのは、おもに3つの理由がございます。
- 間隔反復を自動化してくれる:過去の多くの研究では、たんに等間隔で復習をするよりも、自分の記憶度に応じて学習タイミングを変えるほうがいいことがわかっております。このスケジュールを自分で管理するのって超難しいんで、やはりアプリを使うのが吉。
- 検索練習がはかどる:「検索練習」ってのはクイズ形式の学習法のことで、くわしくは「学習法の統一王者『検索練習』」 をどーぞ。とにかく現時点でもっとも効果が認められた学習法なんで、何かを学ぼうと思ったら、とりあえずフラッシュカードを使っておくのがいい感じです。
- メタ認知が起動する:メタ認知ってのは「思考に関する思考」のことで、こちらも多くの研究により、記憶力をあげてくれることがわかってたりします。フラッシュカードを使うと、答えを確認する作業の段階で「どれぐらい正解に近づいただろう?」と自然に自問することになり、この行為がメタ認知を起動してくれるんですな。
ってことで、科学的に正しい要素がすべて詰まってるんですよね。どんな学習にも使えますんで、試してみて損はないかと思われます。
ちなみに、フラッシュカード系サービスとしては、他にも「reminDO」などは無料で使えるし操作も手軽なんでオススメ(ただし音声ファイルが扱えない)。まずはこちらを試すのもoアリでしょうね。