スーパー野菜のひとつ「ブロッコリー」の栄養を活かしきる最強の料理法が発見される
私が愛用している食材のひとつがブロッコリー。もともと栄養価が高いのはわかってたんですが、最近は腸の不調を改善するんじゃない?とか最強のアンチエイジング効果があるかも?とか、いろいろとおもしろい話が出てきております。下手にスーパーフードみたいなものを食べるなら、とりあえずブロッコリーを食べておくのが吉。
といったところで近ごろ出た論文(1)では、「ブロッコリーの最強の料理法がわかったぞ!」って内容になってて使えそうです。
ブロッコリーの成分は熱に超弱い
これは浙江科技学院の実験で、「ブロッコリーって調理が難しいよねー」って問題に取り組んだもの。というのも、ブロッコリーの成分ってやたら熱に弱いんですよ。
ここでポイントになるのが、ブロッコリーにふくまれるスルフォラファンって物質。こいつは、脳の機能を改善したり血糖値を調整したりといった凄い働きをしてくれるんですけど、茹でたりレンジで加熱すると量が激減しちゃうんですな。
それも、過去のデータによれば、だいたい2分ほどブロッコリーを茹でただけでも成分が減っちゃうのが残念なところ。そのため、結局はブロッコリーを生で食べるしかないんじゃない?ってのが従来の考え方だったんですよ。といっても、なかなか生でブロッコリーを食べるのも難しいもんですが……。
ってことで研究チームが考えたのが、「事前にブロッコリーを刻んで放置すればいいんじゃない?」って方法であります。なぜなら、スルフォラファンはブロッコリーに傷がついた時に増えやすくなることが以前からわかってたんですね。
具体的には、以下の写真ぐらいこなごなにした模様。だいたい一片が2ミリになるように刻んだそうで、かなりコナゴナですねー。
最強の料理法を使ったらスルフォラファンが2.8倍に
この処理をしたうえで、研究チームはブロッコリーを2パターンで調理しております。
- 刻んでからすぐに4分間炒める
- 刻んでから90分ほど置いて4分間炒める
ここでブロッコリーを「炒め物」にしたのは、たんに中国でもっともメジャーな調理法だったから、とのこと。すると、90分ほど放置したブロッコリーは、すぐに料理したブロッコリーより2.8倍もスルフォラファンが多かったそうな。これは素晴らしい。
なんでこういう違いが出るかというと、ブロッコリーを傷つけてスルフォラファンが生成されるまでには時間がかかるから。すぐに調理しちゃうと、スルフォラファンになる前の成分が熱で壊れちゃうんだそうな。
ただし過去の研究を見てますと、30分ぐらいでスルフォラファンは生成されるんで、放置時間は30分でもいいかもなーという感じ。つまり、
- とりあえずブロッコリーをみじん切りにする
- みじん切りにしたブロッコリーを30分放置
- 好きに料理する(できるだけ熱は加えないほうがベター)
ってのがブロッコリーの最強料理法ってことになりましょう。いちいち30分も置くのはめんどうだから、一回大量にブロッコリーを切っておいて冷凍保存しておこうかな……。