あのビタミンで「夜中に見る夢」を自由にコントロールできるようになる!……かも
「明晰夢を見たいよなー」みたいな話をたまに書いてるわけです。夢の最中に「あ、これは夢だ!」と気づくことができる状態で、何が良いのかと言いますと、
みたいな感じです。どうも明晰夢は「ものごとを他の視点から見る」力をブーストさせる効果があり、おかげで脳にいろいろと良い影響があるみたいなんですな。
で、新しい論文では「明晰夢に必要なビタミンがある!」って結論(1)になってておもしろいです。
これはアデレード大学の実験で、100人の男女が対象。どんな実験かというと、
- ビタミンB6サプリを1日240mgほど寝る前に飲んでもらう(もちろんプラシーボ群あり)
- 5日間続けた後で睡眠にどんな変化が起きたかをチェック
って感じです。その結果がどうだったかというと、
ビタミンB6は、人間の夢を思い出す能力に影響をあたえた。夢の鮮明さや内容、色彩、睡眠パターンなどには影響がなかった。この研究は、ビタミンB6が夢の想起に影響をもたらすことを示した初めての大規模実験だ。
とのこと。実験前はみんな夢を思い出すのが苦手だったのに、ビタミンB6をとったら急に想起率が上がったというんですな。参加者のひとりはこんなコメントをしております。
時間が過ぎるごとに夢がクリアになり、思い出すのが楽になった。夢の記憶は、時間がすぎても細部までクリアだった。
夢がより現実のようになり、毎晩、ベッドに入るのが待ちきれなくなった。
だそうな。なんか楽しそうっすねぇ。夢の記憶力と明晰夢には関係があるんで、つまりはビタミンB6で夢見のメリットを得られる可能性が出てきたわけですな。
研究者いわく、
平均的な人は、1日6時間ほど夢を見ている。もし私たちが明晰夢で夢を自由にコントロールできれば、夢の時間をもっと生産的に使えるかもしれない。
明晰夢には、多くのメリットがある。例えば、明晰夢で悪夢を良い夢に変えたり、恐怖症の克服に使ったり、創造的な問題解決に役立てたり、身体の傷が原因で起きるトラウマのリハビリにも使えるかもしれない。
明晰夢を見るためには、夢の内容を定期的に思い出す作業が必要だ。そのためにビタミンB6が役立つかもしれない。
とのこと。そのメカニズムはよくわからんですが、ビタミンB6って血液の産生に必要なんで、不足すると脳波に乱れが起きるのは昔からよく知られてたんですよね。ってことで、もし不足している方は気をつけとくと良さげです。
ちなみに、ビタミンB6はサプリでもいいんですが、とりすぎるとどうかなーって気もしますんで、いつものように食事からとることをお勧めしておきます。具体的には、
- バナナ
- アボカド
- ほうれん草
- じゃがいも
- チーズ
- 卵
- 牛肉
- レバー
- 魚
といったところからの摂取を推奨。さらに、明晰夢を見るためのトレーニングについては、「明晰夢を見るためのトレーニング法」をご参照ください。