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デカフェのコーヒーでも体にいいの?危険性はないの?みたいな話

デカフェのコーヒーは体にいいのか問題

こないだのニコニコ超会議でDaiGoさんの打ち上げに呼んでいただいたんですが、そこで参加者の方から「デカフェのコーヒーってどうなんですか?」みたいなご質問をいただいたんですな。コーヒーが体にいいのはわかってるけど、カフェインに弱いからデカフェでもいいのか、と。

 

 

質問のポイントは2つで、

 

  1. デカフェでも普通のコーヒーと同じメリットは得られるのか?
  2. デカフェは安全なのか?

 

って感じです。確かにカフェインが苦手な方には気になるとこかもですねー。

 

観察研究では「デカフェでも十分にメリットあり」

で、まず1点目の「デカフェにも健康メリットはあるか?」って問題ですが、これはやや判断が難しいところではあります。普通のコーヒーとデカフェの差をくらべたデータってあんまないもんですから。

 

 

そんななかで参考になるのは2014年にハーバードが行なったメタ分析(1)でして、1,109,272人分の観察研究をベースにコーヒーの効能を調べてくれております。その結果がどうだったかというと、

 

  • 1日に6杯のコーヒーを飲む人は糖尿病リスクが33%も減る!その効果はデカフェでも得られる!

 

って感じです。これだけ見るとデカフェでも十分に行けそうな気がするわけです。なんせカフェイン抜きでもクロロゲン酸はちゃんと残ってるんで、普通に考えれば同じレベルの抗酸化性能を享受できそうですもんね。

 

 

ただ、これはあくまで観察研究なんで、「デカフェを飲むような人は健康意識が高いだけでは?」って可能性も捨てがたいところです。いまのところは、デカフェでも普通のコーヒーと同じぐらい健康には良さげだけど、もうちょいデータが欲しいなーぐらいの印象っすね。まぁ少なくともデカフェが体に悪いってことはなさそうなんで、よろしいのではないでしょうか。

 

 

溶媒を使ったデカフェをどう考えるか問題

続いてデカフェの安全性について。いまのところカフェインを分離する方法は3つありまして、

 

  1. シンプルに水につける
  2. 液体二酸化炭素を使う
  3. 溶媒を使う(酢酸エチルとかジクロロメタンとか)

 

って感じになってます。当然、上の2つはなんの問題もなくて、気になってくるのは最後の「溶媒バージョン」でしょう。ジクロロメタンなんかは体内に入ると頭痛や吐き気の引き金になり、動物実験だと肝臓癌の原因にもなってたりしますからねー。

 

 

もっとも、もちろんそのへんは厳密な規制がありまして、たとえばFDAなんかは1999年に「デカフェの溶媒は0.001%しか残ってないから何の問題もなし!」って結論を出してたりします(2)。ここらへんを考えれば、まぁ別にどんな商品を選んでも特に問題はないと申せましょう。

 

 

ただ、それでも「溶媒の摂取はミニマムにしたい!」というご希望がある場合は、オーガニックのシールがついてる商品をオススメします。基本的にメーカーはカフェインの分離方法を表示する義務がないんですけど、オーガニック認証を受けてれば、農薬も溶媒も使ってないサインになりますので。

 

 

オススメのデカフェコーヒーとか

いちおう具体的な商品をあげておくと、

 

 

 

 

みたいな感じです。いずれもUSDAオーガニックの認証を受けてるんで、とりあえず農薬や溶媒については気にしなくてもOKであります。いずれも買ってみたことがありますが、味もなかなかですんで広くオススメできますね。

 

 

まとめ

ってことで話をまとめると、

 

  • デカフェのコーヒーが体にいいかは議論があるけど、多分普通のコーヒーと変わらないよ!
  • デカフェの溶媒については心配しなくてもいいけど、気になるならオーガニックをどうぞ!

 

といったところです。どうぞよしなにー。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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