軽い筋トレでも筋肉は育つ!では、どこまで筋トレの負荷は軽くしてもいいのか?問題
かつては「筋肉をつけるには最大重量の80%ぐらいの負荷がベスト!」とか言われたもんですが、近ごろはほぼ否定されてたりします。どうやら、50%ぐらいの楽な負荷で筋トレをしても、ちゃんと数をこなしてる限りは、80%のトレーニングと同じぐらい筋肉はつくらしいんですな。
これは筋トレの上級者でも同じことで、やはり30%ぐらいの負荷でも問題なく筋肉は増えたとか。つまり、わざわざジムに行かなくても、自宅だけの筋トレでも十分にマッチョにはなれるわけですな。
かくいう私も、なぜか高負荷のスクワットが嫌いなので(高負荷のベンチプレスなら好き)、下半身はわりとゆるめにやるケースが多かったりします。高負荷のトレーニングが嫌な方にはまことに良い話ではないでしょうか。
で、ここで気になるのが「軽い筋トレでもOKなのはわかったけど、具体的にどこまで負荷を下げてもいいの?」ってとこでしょう。最大パワーの50%ぐらいの負荷でも筋肉が増えるのはわかったけど、どこまで楽な筋トレをしてもいいものなのか、と。
そんなわけで、参考になったのがニューヨーク州立大学の実験(1)。筋肉研究の第一人者であるブラッド・シェーンフェルド博士が手がけております。
これは30人の健康な男性を対象にした実験で、筋トレの経験は特になし。で、どんなデザインかというと、ユニラテラル方式を使っております。どういうものかと言いますと、
- 右腕は20%ぐらいの負荷で筋トレをする
- 左腕は40%、60%、80%のいずれかの負荷でランダムに筋トレ
- 両足も同じように行う
みたいな感じです。両手足でダンベルの重さを変えて、どっち側の筋肉が増えるかを見たわけっすな。
いずれの負荷でも、参加者は「もう体が動かないところまで追い込んでね!」と指示されまして、全体のボリュームが同じになるように調整。それぞれ3セットずつを週2で実践しまして、実験期間は12週間になっております。
その結果をひと言で言えば、
- 負荷が20%を下回るとさすがにヤバい!
って感じです。40%〜80%でやった場合は筋肉の増え方に差はなかったんですが、20%まで落とすと大きな違いが出ちゃったんですな(11.4% vs 25-25.3%)。
つまり、ベンチプレスの最大重量が100kgの人がいた場合は、40kgでも80kgでも効果は変わらないんだけど、20kgでやってたらどんなに回数を増やしても筋肉は一気に増えなくなってしまうわけですな。なるほどねぇ。
ってことなんで、たとえば「ケガで高負荷は無理だな……」とか「今日はモチベーションが低いから軽い負荷で数をこなそう……」といったシチュエーションでは、30〜40%ぐらいの負荷まで落としても問題なさげ。気分が乗らないときは、軽重量&高回数で行くのもいいんでしょうね。
ちなみに、言わずもがなですが、「筋力を増やしたい!」って場合は高負荷のほうが絶対に効果は上なので、そこはご了承くださいませー。