不安や鬱ってタバコや肥満と同じぐらい体に悪いんじゃないの?というミシガン大学の研究
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不安や鬱が体に悪いってのは、当ブログでも何度か取り上げている話。多くの研究で、
- メンタルがへこんでいる人ほど早期死亡率が高い
- 鬱な人ほど体内の酸化ストレスが多い
みたいな傾向が出てるんですよね。まぁメンタルが落ち込んでる人はいかにも不健康そうな印象もありまして、ここらへんは直感的にもわかりやすい話だと思います。
で、新しいデータ(1)でも「不安は万病のもと!」って指摘がされてて、いやー、おそろしいもんですな。
これはミシガン大学がやってるHRSって大規模なデータを分析した観察研究で、アメリカに住む65歳以上の男女15,418人をサンプルにしております。
ざっくり被験者のうちわけを書いておくと、
- 16%が重度の不安と鬱に悩んでいる
- 31%は肥満
- 14%はタバコを吸ってる
って感じ。彼らの暮らしを4年ほど追いかけて、果たしてどんな違いが出てくるかをチェックしたわけです。
その結果がどんなもんだったかと言いますと、鬱や不安が激しい人は、そうでない人にくらべて……
- 心臓まわりの病気にかかる確率が65%高い
- 脳卒中になる確率が64%高い
- 高血圧にかかる確率が50%高い
- 関節炎にかかる確率が87%高い
だったんだそうな。全体的に見れば、確かに「鬱と不安は万病の元かも!」と言える感じでして、とくに関節炎の確率がすごいっすね。
研究チームいわく、
この数字は、肥満や喫煙者と同じレベルだ。しかも関節炎については、鬱と不安がもたらすリスクはタバコや肥満を超えている。
とのこと。タバコや肥満と同じレベルで不安と鬱はよくないんじゃないのか、と。
また、鬱と不安はもうちょい軽めな症状ともリンクしてて、
- 頭痛
- 腰痛
- 胃腸不良
- 息切れ
なんかの発症とも相関してるみたい。とくに頭痛については161%もの数字が出てまして、謎の痛みにお悩みの方は、とりあえずメンタルの不調を疑ってみるのも良さげ。
ただ、まぁこの研究には弱点がありまして、
- みんなのメンタルが自己申告によるもので、正式に診断されたものではない(いちおう被験者にインタビューはしてるので、ただの自己申告よりは精度が高いけど)
- もともと体調が悪い人が不安や鬱になってたケースも多そう
といったポイントは留意しておきたいところ。個人的には、メンタルの不調と体調不良が相互に悪影響をあたえあってるように思いますが、くわしくは謎です。
ともあれ、ほかのデータを見てても「メンタルの悪化と体調の悪化はパラレル!」って傾向は大量に確認されてますんで、「もしかしたらタバコと同じぐらい体に悪いのかも?」ぐらいには思っといたほうが良さげっすね。どうぞよしなに。