今週末の小ネタ:人類の睡眠悪化、アボカドのダイエット効果、酒はメンタルにいいのか?
ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。
人類の睡眠はかつてなく悪化してるのでは?問題
「人類の睡眠はかつてなく悪化してるぞ!」みたいなデータ(R)がおもしろかったんでメモっときます。
これは2013年から2017年の間に約165,000人のアメリカ人を調べたもので、この5年間でどれぐらい睡眠の質が変わったのかをチェックした内容になっております。まずはその結論から言っちゃうと、
- 入眠困難を訴える人の数は1.43%増加した
- 睡眠に問題がある人は2.7%増加した。
だったそうな。最大で500万人のアメリカ人が睡眠障害を経験している可能性があり、睡眠時間も以前より短くなったらしい。もちろん日本がどうだかはわからんですが、日本人の睡眠時間がジリジリ減ってるのは有名な話なんで、似たような傾向はありそうな気がしますな。
チームいわく、
この調査では睡眠が悪化した理由を明らかにすることはできないが、我々が過去に行った研究から、10代の若者の間でスマートフォンの使用と睡眠不足の間に相関があることがわかっている。就寝前の電話や夜中に通知を受けたりすると、そのまま眠れなくなってしまう。
ってことで、ハッキリした原因はわからないものの、やはり当ブログでおなじみのスマホ問題を問題視しておりました。いかにもありそうですなぁ……。
アボカドで体重が減り糖尿も予防できるかも!という話
アボカドが体型の維持と糖尿予防に役立つかも!って内容のデータ(R)が出ておりました。なんでもアボカドにふくまれるアボカチンBって脂肪酸が、血糖値、糖代謝、インスリン感受性を改善する可能性があるんだそうな。
ざっくり説明すると、健康な男女に1日50mgか200mgのアボカチンBをふくむサプリを与えたらしい。そこから60日後の経過をみたところ、
- アボカチンBを飲んだマウスは体重が減少し、インスリン感受性が改善した!
- いっぽうで、骨格筋、肝臓、腎臓への副作用などは確認されなかった
だったそうです。どうやらアボカチンBには、膵臓と骨格筋の不完全な酸化プロセスに対抗できるみたいなんですな。
研究チームいわく、
天然のアボカドにふくまれるアボカチンBの量は、個体によって大きく異なり、さらにアボカドを丸ごと食べたときにそれがどのように消化吸収されるかはまだ完全にはわかっていない。そのため、ダイエットのためにアボカドを食べるのはまだおすすめできない。
とのこと。アボカドが体に良いのは間違いないものの、なにせ1個当たりのカロリーが大きいし、さらにアボカチンBの含有量にも謎が多いため、ダイエット目的で食べまくるのはまだ問題があるかもしれないわけっすね。とはいえアボカドの脂肪酸が良いのは確実なんで、定期的に口にしていただくのはよさげす。
酒はメンタルにいいのか悪いのか問題
「酒でも飲まないとやってられない!」みたいなことをよく言いますが、「酒を飲むとメンタルってどうなるの?」という疑問について調べたデータ(R)が出ておりました。
これは1,293人の青年を7年間ほど追跡した調査で、普段のメンタルと飲酒量のインタビューを定期的に行ったんだそうな。そこでどんな結果が出たかと言いますと、
- 鬱症状は過度の飲酒を誘発する傾向があった
- しかし、大量に酒を飲んでも欝は誘発されなかった
だったそうで、まぁ酒を飲んでもメンタルが低下するわけじゃないものの、メンタルの低下がアルコール依存を起こす可能性はあるんだ、と。まぁそうだろうなぁって結論ですね。
そもそも、アルコールがそれなりのメンタル改善効果を持つのは有名な話で、アルコールが脳内の化学物質量を変えて抗うつ作用をもたらすんですよ。ただし、この効果は24時間ぐらいでスカッと消えちゃうんで、この点を理解せずに酒に逃げちゃうと、無闇にアルコール量が増えていくかもしんないわけです。悪循環っすね。
ってことなんで、鬱な気持ちをまぎらわせるために酒を飲みがちな方は、くれぐれもご注意ください。