SNSに「本当のこと」だけを書くと幸せ度が上がるんじゃないか?説
いまやSNSで自分を偽るのは当たり前の行為。画像を良さげに加工したり、体重や年齢をサバ読みしたりとか、多かれ少なかれどの世界でも一般的な話でしょう。
が、近ごろ「SNSでは正直にしといたほうが幸せになれるぞ!(因果関係はわからんけど)」って話(R)が出てまして、さもありなんとか思いました。
これがどんな研究かと言いますと、
- FacebookのmyPersonality アプリで性格と人生の満足度の評価を行ったユーザー10,560人分のデータを集める
- その後、ユーザーたちがどのようにFacebookを使っているかを観測し、みんながどれだけSNS上で「本物」の自分を表現しているかを調べる
- みんなの満足度がどんなもんかを調べる
みたいになってます。自分をやたらと飾った投稿をしたり、やってもいないようなことを投稿するような人は、果たして人生に満足しているのか?ってポイントですね。
すると、結果にはある程度の違いが出まして、
- SNSで本当のことをしている人ほど人生の満足度は高かった!
- ただし、両者の因果関係の方向性はよくわからなかった(つまり、人生の満足度が高いからこそSNSに本当のことを書き込んでいるのかもしれない)
といった結果だったそうな。因果関係はわからないものの、「SNSで嘘をつかない」と「人生の満足度が高い」には関係性があるのだ、と。
ってことでチームはさらに因果関係の方向性を調べるテストもしてまして、
- 90人の男女に協力を頼み、最初の1週間はSNSに「本当のことだけ」を投稿してもらう
- 続くもう1週間は、SNSに「理想の自分の姿」を投稿してもらう
- 各週の終わりに、主観的な幸福度、人生の満足度、気分を記録してもらい、すべてのデータを比べる
みたいな感じで、果たして真実の投稿が人間の幸福度を上げるのかどうかをチェックしたわけです。でもってこちらの結果はと言いますと、
- 本当の投稿をした1週間後、参加者は幸福度、気分、ポジティブな感情のレベルが有意に高くなった(全体的な生活満足度には影響がなかったが、ネガティブ感情にはほんのちょっとだけ良い影響があった)
みたいになってます。どうやらわたしたちは「本当のこと」だけをネットに書いたほうが幸せになれるのではないか?って可能性が出てきたわけっすね。
現時点ではこういう現象が起きる理由は謎ですけど、「私生活で素と違うキャラを演じ続けると、自律神経のバランスが崩れる」なんて話もありましたし、SNSで自分を理想化するストレスが原因なのかなーって気はしますね。理想の自分を演じようとし続ければ、そりゃあプレッシャーがかかるでしょうからねぇ。
ただ、まだこの研究だけだと良くわからないのは、
- 自分が「理想化」をしてることに気づいておらず、あくまで「これは本当の自分だ」と思っていたら問題はないのか?
- 「本当のことだけを投稿」と「そもそもSNSをほぼ使わない」を比べたら、どちらが幸福度に貢献するのか?
みたいなとこもありますんで、ここらへんも気になるところです。特に私はSNSをほぼ使ってないので、これがどういった違いをもたらすのかは知りたいなーとか思いますね。