このブログを検索

今週末の小ネタ:年収がアップする性格、スマホで脳のトラブル激増、ノリノリ音楽で脳機能アップ


ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。

  

 

 

 

年収がアップする性格はこれだ!

年収が多い人の性格はあるの?」ってのを調べたメタ分析(R)が出ておりました。

 

 

この研究は、当ブログをお読みのかたにはおなじみビッグファイブと収入の関係を調べたもので、

 

  • 外向性:刺激を求め、活動的で、ひとりでいるよりも集団でいることを好む

  • 神経症傾向:感情が不安定で、抑うつや不安を抱きやすい

  • 開放性:新しいことが好きで、好奇心が強く、柔軟な考え方をしやすい

  • 協調性:自分よりも他人を優先し、やさしい印象を与える

  • 誠実性:計画を立てて効率的に計画を実行する

 

っていう人間の5つの性格特性と、年収の関係をチェックしたんだそうな。具体的には、過去の65件のデータをまとめていて、「どんな性格を持ってると年収が高いのか?」って疑問について、最新の結論を出してくれております。

 

 

でもって、分析の結果をわかりやすく翻訳してみると、こんな感じになります。

 

  • 開放性、誠実性、外向性の3つが高い人は、年収も高め
  • 特に誠実性の高さは、年収にプラスの影響を与えやすい(32.6%)
  • 逆に協調性(43.2%)と神経症傾向(35.5%)の高さは、年収にマイナスの影響を与えやすい

 

ということで、やはり好奇心があって真面目で社交性が高い人ほど収入が高くなりやすく、「なかでも計画を立てて実行する能力が最も重要だ」という、従来の研究と変わらない結論ですね。

 

 

ちなみに、開放性と誠実性については、教育や知能レベルを調整しても、やっぱり収入とプラスの関連があったそうな。知能が高いか低いかは関係なく、とりあえず好奇心と計画性があったほうがいいわけですね。

 

 

また、この研究では、「英語圏のほうが誠実性&協調性と収入の関係が大きい」って傾向も出てまして、どうやら文化によって性格と収入の関連は変わってきそうであります。ここは日本だけの分析も見てみたいですなぁ。

 

 

私の場合は、「誠実性、開放性、協調性、神経症傾向が高め」で「外向性は低め」って感じなんですが、特に外向性の無さと過剰な協調性に足を引っ張られてるなーと思うことが多かったりします。ここらへんはあきらめているので、誰かに外注しよう……。

 

 

 

スマホを頻繁にチェックする人ほど脳のトラブルが多くなる?

スマホを頻繁にチェックする人ほど脳の働きが下がるぞ!ってデータ(R)が出ておりました。

 

 

これはシンガポール経営大学などの研究で、研究チームはこんなことを言っておられます。

 

スマホの使用は、私たちの認知プロセスに悪影響を及ぼし、物忘れや注意力の低下など、日常的な認知障害を引き起こす可能性がある。しかし、そのエビデンスレベルはまちまちだ。

 

スマホを使いすぎると、どうしても脳に余計な負荷がかかっちゃうんで、注意のコントロール、記憶力などが衰えちゃうかもしれないんだよーってことですね。

 

 

ってことで、研究チームは、181名のiPhoneユーザーを集め、みんなのスマホの使用量をチェック。加えて、「気が散って作業をやり残した」「使うべき正しい言葉を思い出せない」「意図せずに心がボーッとする」みたいな現象が起きた回数も調べたんだそうな。

 

 

すると、結果は研究チームの予想どおりで、毎日スマホによって、日々の認知障害のレベルが高くなることがわかったそうな。研究チームいわく、

 

スマホを過剰に使うと認知負荷が増加し、その結果として失敗が増加する。これは、完全な注意を必要とする活動に従事する際に注意すべきだ。

 

とのこと。まー、スマホってどうしても脳に負荷をかけますもんね。

 

 

ただし、データを見てると、スマホの使い方によっても認知への影響は変わってくるようでして、以下のような結果も確認されてたりします。

 

  • 単純なスマートフォンの使用時間を見ても、認知障害の予測はできない。
  • ただし、娯楽・ゲーム系アプリ、健康系アプリ、その他のアプリケーションでは、認知の問題が起きやすかった。
  • ツール系アプリ(電卓とかマップとか)の使用時間が長いときは、認知の問題の発生率が低下した。

 

ということで、あくまでスマホをツールとして使う場合は、脳の負荷を減らすのに役立つので、逆に認知の問題が起きずにすむってことらしい。とりあえず、スマホが認知の問題につながっている可能性は、考えておいたほうがよさそうですねー。

 

 

 

音楽でノリノリになると脳の機能が上がる?

筑波大学の先生方が、「音楽でノリノリになると脳の機能が上がる!」というデータ(R)を発表してくださっておりました。研究チームによると、

 

音楽に合わせて動きたくなるような感覚を生み出すグルーヴのあるリズム(GR)を聴くと、人は快感や覚醒感の高まりを感じ、運動と同様に前頭前野を刺激することで認知パフォーマンスを高める可能性がある。

 

とのことで、ノリノリのリズムによって脳が活性化し、実行機能が改善するかもしれないらしい。

 

 

具体的には、ここでは51名の参加者に、グルーヴィなリズムかそうでない音声を3分間ほど聴くように指示。その前後にストループテストを行いつつ、みんなの脳の活動をしらべたところ、

 

  • グルーヴィなリズムを聴いた後の参加者は、より大きなグルーヴ感を感じ、より頭がスッキリしたことが示された。

 

  • 音楽に対してグルーヴ感と頭がスッキリする感覚を抱いた参加者に限り、脳の実行機能が高まった。

 

って感じだったそうです。グルーヴ感を楽しめてノリノリになれる人であれば、脳の機能を高めることができるのではないか、と。

 

 

そう考えると、

 

  • 1分間に100~120拍(BPM)ぐらいの曲を選ぶ(以前の研究だと、グルーヴの評価が最も高い曲は平均116BPMぐらいらしいんで)

 

  • とにかく自分が好きな曲を選ぶ(好きな曲じゃないと、グルーヴ感を楽しめないので)

 

といった感じになりますかね。なんか脳機能を高めたい作業の前は、事前にグルーヴィな曲を聞いてみるのもよさそうですな。


スポンサーリンク

スポンサーリンク

ホーム item

search