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あなたの幸福度を爆上げする「例外の発見による強みの発掘」テクニックをやってみようぜ!

 

 

自分の強みを掘り下げておくと何かと良いよ!」って話を過去に何度かしております。たとえば、

 

 

 

などがあります。まー、「才能の地図」にも書いたとおり、「強み」の活用については、「仕事のパフォーマンスが上がる!」とか「自分の才能を活かせる!」みたいなポイントについては怪しいんだけど、人生の幸福度はおそらく高まりやすいはずなんで、あらかじめ知っておいて損はないでしょう。

 

ってことで、このブログでも、何度か「自分の強みを知る方法」書いているんですが、今回はその別バージョンで「例外の発見による強みの発掘」って手法をご紹介します。この手法は、「解決志向アプローチ」と呼ばれるセラピーで使われる手法で、おおまかに申し上げますと、

 

  1. まず、クライエントの現在の不満や問題が起こらなかった時を特定する。
  2. 次にそれを分析する。

 

みたいな流れで進みます(R)。たとえば、「不眠に悩んでまして……」みたいな人がいた場合は、まずは、その人がグッスリと眠れたときのことを考えてもらって、そのような「例外」のパターンから、自分が眠れない原因や解決法を探っていこうじゃないか!って考え方です。どれだけ不眠の人でも、過去に一度や二度は必ずグッスリ眠れたことがあるはずですからね。

 

このように、本人の問題が存在しなかったときに、いまと何が違っていたのかを考えるのが「例外の発見による強みの発掘」の基本です。本来はメンタルの問題を解決するために開発されたテクニックですが、これを「強み」の発見に応用したわけですな。

 

それでは、具体的な手順を見てみましょうー。

 

 

ステップ1:過去の例外探し

いま自分を悩ませる問題をひとつピックアップして、以下の質問の答えを考えてみてください(「体調が悪い」でもいいし、「仕事のスピードが遅い」でもいいし、自分が困ってるならなんでもいい)。

 

  • この問題が起きておらず、スムーズに物事が進んでいた時、あるいは事態がそれほど深刻でなかった時はなかったのだろうか? もしそのような時があったなら、その時はどんな感じでしたか? その時、あなたは何をしていましたか?

 

  • 以前にこの問題に直面したことがある場合、それを克服した、または事態が改善したようなことはないだろうか? もしそのような時があったなら、そのためにあなたは何をしましたか?

 

で、もし「うーん、いまの問題がもっと軽かったときはないなぁ……」と思ってしまったら、さらに以下のポイントも考えてみましょう。

 

  • 圧倒的なトラブルに直面したとき、それを克服するために自分が使う「いつもの手段」は?

 

  • これまでで最も成功したプロジェクトには何があったか?

 

  • チャレンジや困難にうまく対処できた体験があれば、それは、あなたの「強み」を使ったものと考えることができます。現在の困難や過去のその他の問題に対処するために、どのような「強み」を活用できたと考えられますか?

 

  • もし過去になんらかの「強み」を使った経験があるなら、これらの「強み」をどのように使えば、いまの困難に対処できるでしょうか?

 

 

ステップ2:現在の例外探し

続いて、自分が変えたいと思うことに焦点を当ててみましょう(「お腹の調子をよくしたい」でも、「納品のスピードを速くしたい」でもなんでもいい)。その上で、以下の質問に答えてみてください。

 

  • いま自分が変えたいことのなかで、どんなに小さなことでもいいので、最近すでに改善したことはありませんか?

 

  • もしあるなら、そのようなポジティブな変化は、具体的にどのように起きましたか?

 

  • その変化を起こすために、具体的にどのようなステップを踏みましたか? その時の考えと行動を考えてください。

 

  • このポジティブな変化を起こすために、私はどのような「強み」を使っただろうか?

 

  • これらの強みをどのように使えば、望むゴールに近づき、起こりうる困難に対処できるのか?

 

 

ステップ3:今後の例外チェック

以上のステップをふまえたうえで、以下の作業を行う。

 

  • これからの2〜3週間は、自分が解決したい問題が「存在しない」あるいは「それほど深刻でないように見える」時間に注意を払う。その際は、具体的に「問題が深刻でないときには何が違うのか?」に注意を払い、その時の自分の考えや行動はどのように違っていたかを考えて、記録していく。

 

  • 記録がたまったら、自分の行動を「強み」に置き換えてみる。例えば、嫌な仕事に「ノー」と言うことができたのであれば、この行動に「セルフケア」や「セルフ・コンパッション」という強みを加えることができるかもしれない。

 

 

ってことで、「例外の発見による強みの発掘」は以上で。まぁ実践の際は、必ずしも上記のステップをちゃんと踏む必要はなくて、「いまの問題がもうちょい深刻じゃない時に、周囲の環境や、自分の思考&行動は何が違うんだろう?」と考えてみるだけでも、自己分析がはかどるんじゃないかと思う次第です。どうぞよしなに。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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