たった1週間で人生の満足度を爆上げする「強み活用トレーニング」の話
こないだ「自分の才能を調べるための質問集」ってエントリを書きまして。
簡単にまとめると、自分の強みを知っておくと人生の満足度が上がりやすいので、自分なりに考えておくといいよーって話でした。事実、「自分の強みを意識して使うと1週間で幸福度が上がる！」って報告はいくつかありまして、これは試してみる価値があると思うんですよ。
で、そんな話を書いたら、「具体的に自分の強みを使うにはどうすればいいの？」ってご質問をいくつかいただきましたんで、軽く説明しておきましょう。
ちなみに、上で引用した「強み研究」は、「ポジティブ心理学の挑戦」のマーティン・セリグマン先生と「ポジティブ心理学入門」のクリストファー・ピーターソン先生によるもの。どちらの先生もポジティブ心理学界の超ビッグネームでして、「強み」についてもずっと研究を積み重ねてくれております。まことにありがたいですねぇ。
でもって、この研究で採用されたトレーニングは実にシンプルで、以下のように行うだけです。
- 自分の強みを1つだけピックアップする。たちえば、創造性、忍耐力、優しさ、謙虚さ、好奇心など、自分の強みだと考えられるものならなんでもOK
- ピックアップした強みについて、「この強みを、今日はどのように新しい方法で使うことができるか？」と考えてみる。たとえば、「自分の強みは忍耐力だ！」と考えた場合は、ここ数日で「これは難しいなー」と感じた仕事をリストアップし、そのひとつひとつに粘り強く取り組んでみる。また、「好奇心」という強みを選んだ人は、「今までやったことのないことがない新しいことってなんだろう？」と考えて、思いついたアクティビティに挑戦してみる
- ステップ2で考えた内容を文章にして紙に書き出す。たとえば、「今日は先延ばしにしていた事務作業について、自分の『忍耐力』という強みを発揮する」「今日は新しいスポーツのジムを尋ねてみて、自分の『好奇心』という強みを発揮する」みたいな感じ
- 1日のうちに、できるだけ頻繁に、その強みを発揮してみる
- 上記のステップ１〜４を、1週間ほど毎日繰り返す。この時には、1週間つづけて同じ強みをを複数日使ってもよいし、毎日新しいパ強みを使ってもよい
- 1週間が過ぎたら、その週にあなたが使ってみた強みと、その成果について書いてみる。意識して強みを使うことで、どう感じたか、その経験から何を学んだかを考えて、できれば上に書き出してみましょう。
こんな感じで、自分の強みを意識して使ってみればOK。それだけで1週間後にはなんらかの変化が出るはずですんで。
このようなトレーニングで人生の満足度が上がる理由も簡単で、
- 多くの人は、自分の長所よりも短所に注意を向けてしまうことがよくある。そのため、あらためて個人の強みについて考えてみることで、自信と自尊心が育まれ、そのおかげで幸福感が高まりやすくなるから。
- 自分の強みを認識して発揮することで、自分の強みをより鍛えられるようになり、人生のトラブルに立ち向かう能力もブーストするから。
って感じになります。もちろん、短所を改善するのも大切なんだけど、意図的に自分の長所を活かしてみることで、「自分も捨てたもんじゃない！」って気分が育まれ、ひいては幸福感を高めることができるわけですね。
ちなみに、上述の研究によれば、このトレーニングを毎日行った人たちは、1週間の実験の直後から幸福度が上がり、うつ症状が減少し、さらにその変化は6ヶ月後も持続したとのこと。こんなシンプルな介入で効果が得られるかもしれないなら、試してみるしかないでしょうねー。
