【質問】肉ばっかり食べてると身体はどうなる? シャワー中のおしっこは問題がある? 水を流すたびにトイレのふたは閉めるべき?
このブログには読者さまからの質問が定期的に届くんですが、「この回答は1つのエントリにまとめるほど情報量がないなー」ってものがいくつかありますんで、そこらへんをピックアップして、まとめておきまーす。
肉ばっかり食べてると身体にどんな異変が起きる?
鈴木さんは肉食ダイエットに否定的だったと思いますが、実際にお肉ばっかり食べていたらどんな悪いことが起きますか? 便秘とかですか?
おっしゃるとおり、個人的には肉ばっかり食べる食事法には否定的でして、そこらへんについては「結局のところ、肉食ダイエットってメリットはあるのでしょうか?」で詳しく書いてたりします。が、このエントリでは割とマニアックなことを書いているので、本稿ではもっと基本的な問題点に軽く触れておきましょう。
- 肉はタンパク質と脂質が豊富だが、植物だけに含まれるビタミンやミネラル、食物繊維は不足気味。なので、肉食ダイエットをスタートした人は、たいてい「便秘」に悩むことになる。そのため、数多くの研究で、肉は大腸癌のスクを高めると結論づけている。
- 肉は食事に含まれるコレステロールの大半を占め、中性脂肪を増加させる。コレステロールが高いことが一概に悪いとは言わないが、中性脂肪が高く、LDLコレステロールが多く、HDLコレステロールが少ないと、心臓発作や脳卒中などのリスクが高まる。
- 特に肉ばっかり食べているとビタミンCが不足しがち。そのせいでビタミンCの抗酸化作用は得られないし、血圧を下げ、免疫システムを改善するメリットも得づらい。
- 動物性タンパク質はプリン体を多く含むため、そればっか食べてたら痛風になる可能性がある。
ってあたりはわりと深刻な問題じゃないでしょうか。まぁ高タンパク質の食事はすぐに満腹になるし、体内の水分量を減らすので、炭水化物を除去しちゃえば体重はかなり早く減るでしょうが、その程度のメリットに見合うもんではないでしょうなぁ。
シャワー中のおしっこは問題がある?
お恥ずかしい話、私はシャワーを浴びながらおしっこをするのですが、これって何か健康面で問題がありますでしょうか。
ということで、シャワー中の小便は、なんらかのメリットやデメリットはあるのか?って疑問であります。正直、この問題について調べたデータってほぼ無いんですけど、ざっくり考えてみると、だいたい以下のようなことは言えるんじゃないでしょうか。
- シャワーの絶え間ない水流でおしっこが洗い流されるので、意外と清潔だとは思われる。通常、男性はトイレで小をしたあとですすいだりしないが、そのまま残尿が合ったりすると、イースト菌やその他の生物が増殖する可能性もなくはない。そう考えれば、常に水流にさらされるのは悪くない。
また、トイレットペーパーで尿を拭き取った場合も、その後に残留物や細菌が残り、肌荒れの原因になることもある。その点では、適切な温度の水で洗う方が、尿やバクテリアが洗い流されて良さそう。
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もっとも、尿の大部分は水分だが、他にも電解質、尿素、その他の老廃物を含むし、体外に出たときには無菌性を失ってしまう。それによって感染症が起きる可能性は低いと思うものの、入浴後は、必ず数秒の熱湯でシャワーフロアを洗い流し、汚物を取り除いたほうが良いのは間違いない。
- トイレは、1回の洗浄につきだいたい1.28~7ガロンの水を使う。そう考えると、標準的なシャワーのほうが水の使用量は減るはずなので、シャワーで小をする行為は節水につながる……かも?とは言える(まぁたいしたもんでもないですが)。
ってことで、ちょっと考えてみたところ、衛生的なイメージが悪いって点を除けば、目立った問題はないように思った次第です。
ちなみに、シャワーでのおしっこは良いとしても、プールで排尿するのは明確に良くないので、そこは混同されませぬようお願いします。プールで尿と塩素が混ざると、塩化シアンが発生して、目や鼻、肺を刺激する可能性がありますんで。
水を流すたびにトイレのふたは閉めるべき?
トイレでは水を流すたびにトイレのふたを閉めた方が良いと聞きました。これって正しいですか?
トイレの使用後にふたは閉めるべきか否か、という疑問であります。なぜかトイレに関する質問が続きましたね。
で、この問題については、わりと昔から複数の調査が行われていて、レーザー、糞便サンプル、紫外線などを使ったさまざまな報告がなされております(R,R)。これによりますと、トイレでふたをせずに水を流すたびに見えない噴流が上がり内容物が飛び散るのは間違いないところです。内容物が外部に飛び散るのを防ぐには、やはりトイレを流すときは便器のふたを下げた方が良さそうではあります。
とはいえ、これが健康維持にどれぐらい役立つのかと言われると、「謎だなぁ……」としか言いようがない感じであります。実際のところ、トイレの洗浄が原因で病気になる人がどれぐらいいるのかって、よくわからないんですよね。
しかし、一方では、トイレのふたを閉めることで、便器にひそむバクテリアやウイルスをブロックできることを示す証拠が多いのも事実であります。トイレから出てくる噴流は飛沫とスプレーに分けられまして、
- 飛沫は目に見える水分で構成されており、便所の床などにに付着する。これに接触すると、飛沫にふくまれるバクテリアと接触する可能性はある。
- スプレーはエアロゾル化した水で、空気中に浮遊する。これを吸い込んでしまうと、呼吸器系や消化器系に感染を引き起こす可能性がある。
といったあたりは否定できないところです。まぁこれらの要因が、どれぐらい感染症のリスクが上がるのかは謎なんですけど、公衆便所のように同じトイレをいろいろな人が使うような場所では、それなりに飛沫とスプレーの危険性はあると言えるでしょうね。
ちなみに、一般的な基準としては、だいたいトイレを掃除してからトイレの水を4~7回流したあたりから、汚染物質の飽和度は最大になると言われております。この回数あたりから飛び散る水がどんどん汚れていき、15回目に水を流したあたりで飛沫による表面汚染もはじまるかも?と考えられてたりします。ここらへんの回数を目安にしつつ、トイレ掃除をすると良いかもしれませんね。