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今週の小ネタ:恋愛依存の人の特徴は?植物の水やりでメンタルは変わる?ネットで宗教の影響力が下がる?


ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。

 

 

 

「恋愛依存」が深刻な人には何が目立つ?

「相手から返信が来ないと、ほかのことが手につかない!」とか「嫌われたかもしれないと思うと、何度もメッセージを確認したくなる!」みたいな心理はよく目にするところ。恋愛中に過度の不安を経験しちゃうって人は、少なからずいるもんでございます。

 

では、このように恋愛で不安定になっちゃうようなタイプには、どのような特徴があるのかってことで、ナイスな研究(R)が出ておりました。

 

これはイタリアの成人152人を対象にした実験で、研究チームは、参加者を恋愛依存のリスクが低い70人、質問票でリスクが高いと判定された53人、恋愛に関する問題で治療を受けている29人に分類。そのうえで、みんなの感情を落ち着かせる力、自分自身や人間関係についての感じ方、パートナーへの不安などを比較したんですよ。

 

そこでどんな結果が出たかと言いますと、

 

  • 恋愛で不安定になりやすい人は、そのリスクが低い人よりも「感情の調整」が苦手だった。つまり、恋愛で不安定になる人は、自分が何を感じているかを整理したり、つらい気持ちを抱えたまま行動するのがうまくない傾向があった。

 

  • また、3つのグループを順に比べたとき、恋愛不安が大きい人に顕著だったのが「見捨てられる不安」だった。これは、たとえばパートナーの気持ちが離れることへの心配や、安心させてほしいという気持ちのことである。

 

って感じだったそうで、「恋愛依存」を考える際には、「感情調整」のうまさと、「見捨てられたくない!」って気持ちがどれだけ強いかに注目する必要がありそうっすね。まぁ、これは一時点での違いしか調べてないんで、見捨てられる不安が恋愛の不安を深刻にしたのか、問題が続くうちに不安が強まったのかは謎であります。

 

とはいえ、このデータを見る限り、自分が恋愛で不安になったのであれば、「私の不安は、見捨てられる怖さから来てるのか?」みたいな質問を自分に投げてみるのがいいんじゃないかと思うわけですな。

 

 

 

植物に10分水をやると気分や血圧は変わる?

「植物の世話はメンタルにいいのか?」ってのを調べた実験が出ておりました(R)。

 

この研究に参加したのは、上海の高齢者施設で暮らす男女100人。研究チームは、

 

  1. 室内の鉢植えに10分間水をやる
  2. パソコンで10分間トランプゲームをする

 

のどちらかを、参加者には、日を変えて両方を体験するように指示。でもって、それぞれの前後に血圧や気分を測って、どんな違いが出たのかをチェックしたんだそうな。

 

で、結果はこんな感じになりました。

 

  • 植物に水やりをした後には、血圧の上と下の両方が低下した。
  • ついでに、参加者が答えた不安の程度も下がり、「心地よい」「リラックスできた」といった評価が高まった。
  • 一方で、パソコンゲームでは、同じような血圧の変化は見られなかった。

 

ってことで、わずか10分ほど植物を世話しただけでも、その直後の気分や体調に良い影響が出るかもしれないわけですね。

 

まぁ、めっちゃ短期の研究なんで、毎日の水やりで高血圧が改善できるかどうかは不明なんですけども、なんかストレスがある時に、数分だけ植物に水をやったり、葉の状態を確かめたりするのも一興。それぐらいで、気分が切り替わるなら悪くないですからねぇ。

 

 

 

 

ネットが広まると、人は宗教から離れる?

「インターネットのせいで宗教の影響が減った?」みたいな研究(R)が出ておりました。ネットでは幅広い考え方に簡単に出会えちゃうので、そのせいで宗教との付き合い方が自然と変わるのでは?みたいな話ですな。

 

研究チームが使ったのは、1990~2022年に世界81カ国で行われた調査で、ここではみんなの価値観と、各国のインターネット利用率が調べられております。

 

ここで大事なのは、単に「ネットが普及した国」と「宗教的な国」を比べたわけじゃないところ。研究チームは、同じ国の中で、ネット利用率が伸びた後、宗教との関わりがどう変わったかを分析してまして、所得や教育、都市化といった、宗教の変化に関係しそうな要因も考慮したんですな。

 

その結果、どんな傾向が見て取れたのかと言いますと、

 

  • ネット利用率が上がった国では、その後に宗教との関わりが弱まる傾向が見られた。
  • とくに関連が強かったのは、宗教団体への所属と「自分は宗教的な人間だ」という自己認識だった。
  • 一方、礼拝への参加や神を重視する度合いとの関連は、比較的小さく不安定だった。

 

ってことでして、どうやらネットの普及とともに、「宗教に属している」という意識が下がりやすくなるんじゃないか、と。

 

なぜそうなるのかについては、いまいちわからんのですが、ちょっと考えるだけでも、

 

  • ネットだと異なる信仰や価値観を知る機会が増えるからなぁ。
  • 地域の宗教団体に入らなくても、ネットを使えば人とのつながりを得られるからなぁ。

 

みたいな推測はできますからね。確かにネットは宗教の影響力を下げる方向に働くのかもですな。もちろん、このデータだけだと、「宗教との関わりが薄い社会ほどネットを取り入れやすいのでは?」みたいな仮説も否定できないので、あくまで因果関係は不明ではありますが、ネットの普及と宗教離れには関連があるとは言えそうですな。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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