レジスタントスターチでメタボが激しく改善&アンチエイジングホルモンが出まくリ!という実験
当ブログで「レジスタントスターチ」のブームが来たのがもう2年前のこと。
レジスタントスターチはお腹で消化できないデンプンの一種で、ジャガイモやグリーンバナナに多くふくまれております。とにかく腸内環境を整える効果が大きく、わたしはアレルギー対策として飲んでおりました。
で、2016年になっても多くの研究が行われてまして、近ごろおもしろかったのは「レジスタントスターチでメタボが激しく改善&アンチエイジングホルモンが出まくり!」ってデータ(1)であります。
これはサウスダコタ州立大の論文で、参加者は20名の男女。みんな軽いメタボの症状に悩んでいて、
- 高血圧
- 高血糖
- 中性脂肪多め
- コレステロール値高め
みたいな人を厳選したそうな。いまの日本人でも多そうなタイプですな。
実験の期間は26週間で、いままで行われたレジスタントスターチ研究のなかはもっとも長いかも。まずは全員を2つのグループにわけて、
- レジスタントスターチを飲む
- ニセのスターチを飲む
を交互に12週間ずつ続けてもらったみたい。あとは何も変えず、参加者にはいつもどおりの食事を指示したらしい。研究者いわく、
わたしたちの仮説は次のようなものだ。まず、レジスタントスターチが腸内のバクテリアたちを幸せにする。その結果として、参加者が食べている普段の食事をより健康的に吸収できるようになる。
とのこと。
で、実験後にみんなの血液を調べ、DXAスキャンで体組成もチェックしたところ、
- 良かったところ
- 腸内の善玉菌(ビフィズス菌とか)がグンと増えた
- 短鎖脂肪酸の量がガツンと増えた
- アディポネクチン(長寿ホルモン)がそこそこ増えた
- デブ菌よりもヤセ菌がハッキリと増えた
- いまいちだったところ
- 体重には変化なし
- ウエストも2センチ減ったぐらい
- 糖代謝の改善は4%ぐらい
- コレステロールの改善もそこそこ
みたいな感じだったみたい。つまり、あきらかに体内には良い変化が出てるんだけど、実際に見た目に変化を起こすまでにはいたらなかったみたい。
といっても、短鎖脂肪酸やアディポネクチンが増えたのはすばらしいことでして、
- 短鎖脂肪酸=よぶんなカロリーの吸収をブロックしてくれる
- アディポネクチン=老化のスピードを下げてくれる
という効果が高いのは過去のデータからも間違いないところ。やっぱ、レジスタントスターチを毎日の習慣に取り入れるだけの価値はあるかなーという感想であります。
というわけで、この研究から学べることは、
- やっぱレジスタントスターチはすばらしい
- ただし、実際の数値に変化が出るまでは時間がかかる(半年は必要?)
ってことでしょう。もっともこの実験では参加者の食事を改善してないんで、さらに健康的な食品と組み合わせれば、もうちょい変化が出やすいのかなと思われます。メタボ対策はもちろん、アンチエイジング目的で使うのもありかもしれんですな。