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ダイエットのストレスで「水ぶくれ」しちゃう問題「なぜ体重は減らなくなるのか?」#5

Waterretention

 

 ストレスホルモンが悪いわけではないが…

なぜ体重は減らなくなるのか?」シリーズの5回めです。前回は無意識のうちに摂取カロリーが増えちゃう問題についてでしたが、今回は「ダイエットのストレスによる水ぶくれ」について。体脂肪が減ったかわりに水分がたまっちゃう状態で、これまたありがちなケースかと思います。

 

 

ダイエットで水ぶくれが起きる原因は、コルチゾールってストレスホルモンが原因。ストレスに反応して副腎から出るホルモンで、当ブログは、どっちかといえば悪者として取り上げてることが多いです。

 

 

ただし、もちろんホルモン自体に罪はなし。コルチゾールは全身にエネルギーを送り込んだり、炎症をやわらげる働きを持ってまして、適切なタイミングで分泌される限りはとても役に立つ物質であります。

 

 

おもにコルチゾールが分泌されるのは、

 

  • 朝に目が覚めてから30分後
  • エクササイズ
  • 精神的なプレッシャー

 

などなど。ちゃんとコルチゾールが出てくれないと、朝はスッキリしないし筋肉のダメージも治らないしで、大変なことになっちゃうんですな。

 

 

また、コルチゾールには脂肪の分解作用もありますんで(1)、たとえばプチ断食とカフェインでわざと体にストレスをあたえて、短期的にがんこな脂肪を減らすなんてテクニックもあったりとか。とかくホルモンは使いようであります。

 

 



 

水太りはカラダが泣いている証拠

いっぽうで、コルチゾールが長期にわたって増え続けると問題が出てきちゃうのは、これまでにも何度か書いているとおり。その悪影響はいろいろありますが、意外と語られないのが「水ぶくれ」の問題かと思います。

 

 

というのもコルチゾールには強い保水作用がありまして(2)、落ちた体脂肪のかわりに水分が居座るんですな。結果として体重は変わらくなり、なんだかタプタプした印象になったりもします。腕を指で押してみて、ずぼっと中にめり込んだら結構ヤバいかも。激しいカロリー制限をするボディビルの世界では、よく聞く現象ですね。

 

 

いったんこの状態になったら、対処法は2つだけであります。

 

  1. 休憩
  2. 食事

 

コルチゾールを減らすには、いったん運動をやめて、十分なカロリーをとるしかないんですな。個人的にチートデイをおすすめしているのも、カラダのストレスを取り除くのが大きな理由だったりします。

 

 

実際、カロリーをとるとコルチゾールは一気に下がることがわかってまして、なかにはチートデイの翌日には水ぶくれが治っちゃうケースも。なかでも、高止まりしたコルチゾールには炭水化物が有効なんで(3)、水ぶくれの疑いがある方は「優秀な炭水化物リスト」などを参考にしてみてくださいな。

 

 

まぁストレスによる水ぶくれは普通の現象なんで、そこまで恐れる必要はありません。が、水分で体重が落ちなくなった場合は、カラダがストレスで泣いている証拠でもありますんで、ちょっとダイエットのギアを落としてやるとよさげです。

 

 

というわけで、体重が減らなくなる主な理由は以上。次回では、いまままで取り上げてきた原因をふまえたうえで、具体的な対策を探っていきたいと思います。どうぞよしなに。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。