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いつもドカ食いしてると「胃が大きくなって太る」って本当?

Stomach

 

胃が大きくなった、胃が小さくなった 

こんなご質問をいただきました。

 

よく「胃が大きくなった」とか「胃が小さくなった」とか聞きますが、あれは本当なんでしょうか?いっぱい食べるほど胃が大きくなって、太りやすくなるというのですが。

 

とのこと。これはよく聞きますねー。いつもドカ食いしてる人が「胃が大きくなって満腹にならなくなっちゃった」みたいな。確かにありそうな話ですよね。

 



肥満な人の胃のサイズをチェックしてみたら…

では具体的なデータはどうかというと、この問題についてちゃんと調べてくれた実験って意外と少ないんですよ。そんななかで有名なのは、2001年にロチェスター大学が行った研究(1)であります。

 

 

この実験は、肥満体型の男女13名を対象にしたもの。19名の普通体型の男女とくらべて、胃のサイズと満腹感がどう違うかを確かめたんですね。

 

 

その結果わかったのが、

 

  • 空腹時も食後も、胃の広がり方は両グループで同じだった(いわゆる胃適応性弛緩)
  • 食後の満足度も、特に違いはみられなかった

 

みたいな感じ。太っているからといって胃がデカくなりやすいわけでもないし、胃のサイズによって食事の満足度が変わるわけでもないんだ、と。

 

胃適応性弛緩のレベルは、肥満をもたらす主要な原因とは考えにくい。

 

ってことで、つねに胃がパンパンになるまで食事をしているからといって、必ずしも太ってしまうわけじゃないみたい。

 

 

胃がパンパンになるほど満腹ホルモンが出る

というか実際はその逆でして、食事で胃が伸びることによってコレシストキニン(CCK)っていう満腹ホルモンが出るんですよね。これは1980年代から言われている話(2)で、人間の満腹感を左右する要素のひとつと考えられております。

 

 

ちなみに、この他にCCKの分泌を増やす要素といえば、

 

 

 などが知られてたりします。不安に効くアミノ酸として有名なアルギニンとリジンには、満腹感を高める効果もあるんですねー。

 

 

ってことで、一般的に「パンパンになるまで食べる人ほど太りやすい」といったイメージがあるのは、大食いの人ほどジャンクフードを食べる傾向があるからとか、そのへんが原因じゃないでしょうか。

 

 

前にも少し書いたとおりカロリーの質が高い食事をしていれば、いくら胃がパンパンになっても問題はないはず。あくまで大事なのは食事の量よりも質ですよってことで。


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