寿命は遺伝子じゃ(ほぼ)決まらない!長生きするかどうかは個人の選択だ!みたいな研究
こないだブルーゾーン(やたら長寿の方が多いエリア)もついて書いたときに、「長寿と遺伝子の関係は20〜25%ぐらい?」って話がありましてね。
この数字はだいたい他のデータでも同じぐらいで、おおよそが「寿命はほぼ遺伝子じゃ決まらない!」って結論。その数字は、だいたい25〜30%の範囲内に収まるケースが多い印象であります。
ところが、直近のデータ(1)だと「寿命と遺伝子はほぼ関係なくない?」って結論になっておりました。
これはコロンビア大学などの研究チームによる研究で、1600年から1910年までの間にヨーロッパと北アメリカで暮らした300万人分のデータセットを使ったもの。そのうち30歳を超えて生きた人だけにターゲットを絞ったうえで、
- 個人の寿命
- その人の肉親の寿命
などを比較したんですな。これなら、果たして遺伝子がどこまで長寿に関係しているかが大まかに推測できるわけですね。もちろん、そのの際には、災害や戦争でなくなった人や双子などを取り除かれてます。
で、その結果がどうだったかというと、
- 遺伝子は人間の寿命の16%しか説明しない!
だったらしい。これまで考えられてきた数値とくらべると、だいぶ低くなってますな。
いちおう、長寿遺伝子を持ってる人はある程度の長生きができるんだけど、その影響は平均で5年とのこと。長寿遺伝子の影響は思ったよりもかなり低いみたいっすね。
研究者いわく、
5年はまったく大した数字ではない。これまでの研究によれば、タバコは平均で10年ほど私たちの寿命を縮めることがわかっている。これを考えれば、人生でどんな選択をするかの方が、遺伝よりもよほど重要だ。
とのことで、基本的に「大人になったら寿命は自己責任!」みたいなノリになっております。もちろん、生まれた環境によって栄養状態が変わったり、私のように親の副流煙を浴びまくりながら育つケースもあるんで、一概には言えないわけですけど。
ちなみに、これに関連する話で言うと、過去には「大人になってからの慢性病は9割が自己責任だぞ!」って問題もありまして、少なくとも生活習慣病などについては言い逃れはできないでしょうな。いずれにせよ、長生きするかどうかの84%は個人の生き方で決まる!(かも)ってのは頭の隅に置いとくと良さそうっすね。