あなたの幸福度を決めるのは「自分のストレスにしっかり気づいているか」どうかだ!みたいな実験
「超ストレス解消法」では「自分のストレスに気づくのが超大事だよ!」ってポイントを強調したんですけど、新しい論文(R)もそのあたりをしっかり調べてくれてて参考になりました。
これはウィスコンシン大学などの研究で、1,065人の男女が対象。アメリカで行われたMIDUSっていう長期間のデータセットを使ってます。
この調査が何をチェックしたのかというと、
- ストロープテストや暗算などして参加者にストレスを与える
- 専用の質問紙でみんなの幸福度をチェック(PWBスケールなどを使用)
- テストで参加者の主観的なストレスを調べる
- 全員の心拍数や発汗量などのストレス反応をチェック
- すべてをひっくるめてどんな傾向が出るかを調べる
みたいな感じ。要するに、この研究で調べた最大のポイントは、
- 自分の主観的なストレスと身体の反応が一致してるかしてないか?
のようになります。たとえば、本人は「たいしたストレスじゃないなー」と思ってるのに実は心拍数が爆上がりしてたり、逆に「ストレスが半端ない!」と感じてるのに心拍数は微動だにしてなかったりとか。「自分のストレスにしっかり気づいているかどうか?」ってことですね。
でもって、その結果がどうだったかと言いますと、
この研究でわかったのは、自分の感情と身体に波長を合わせるのが、人間の幸福にとっていかに重要かということだ。この2つの要素に波長があうほど、あなたの幸福度は高まる。
ってことです。自分の体が発してるストレスサインを正しくとらえられるかどうかが、人間の幸福度にはかなり大事なわけですな。
言い換えれば、人間の幸福を左右するのは、たんにストレスの多い少ないだけではないということだ。ストレス下で心拍数がどう変動するかも大事だが、それだけではない。
本当に大事なのは、個々人が自分のストレスレベルにどれだけ注意を向け、その判断が実際の心拍数や身体の変化とどれぐらい一致しているかどうかだ。
特に現代人にありがちなのが、あまりに日々のストレスレベルが高すぎて、自分では「いつもどおりの感覚だな」ぐらいに思っちゃうパターンです。そのくせ体内ではストレスホルモンが出まくってたりして、自分でも気づかないうちに体を壊していっちゃうという。
私たちが自分のストレスレベルを正しく認識し、身体と良い関係性を築くことができれば、ストレスはそれ以上の悪影響を及ぼさない。
感情的な幸福度が高ければ、感情のコントロールもうまくなる。たとえば、あなたがストレスを感じたときでも、「はいはい。いま自分はストレスを感じてるんだな。でも、このストレスにどう対処すればいいかはわかってるし、受け入れることもできる」と思えるようになるのだ。
というわけで、自分のストレスに正しく気づくほど心に余裕が生まれ、その分だけ感情のコントロールも効くようになるわけっすね。
ストレスに気づく方法については「超ストレス解消法」に書きましたが、さらに本格的な方法としては、
といったあたりが参考になるかと思います。まぁストレスの認識トレーニングは普段からやっとくのがいいでしょうねー。