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今週半ばの小ネタ:人間のヤバい四大性格、マッチングアプリを使いまくる人の性格、モテる女性の声のかけ方

Summary

ひとつのエントリにするほどでもないけど、なんとなく興味深い論文を紹介するコーナーです。

 

 

 

人間のヤバい性格は大きく4つある説

人間が持つ負の側面をまとめたパーソナリティを、ダークトライアドなどと申します。このブログでもよく出てくる言葉で、

 

  1. サイコパス:共感力が低くて自分の欲望のために行動する
  2. ナルシシズム:自分が大好きで自己本意に行動する
  3. マキャベリズム:欲求を満たすために他人を操ろうとする

 

という3つのパーソナリティを意味しております。ただ、近年は「この3つだけだと人間のダークサイドをカバーできてなくない?」って見解を見かけるようになりまして、第四の要素を加えるべきだって意見も増えてまいりました。ダークトライアドならぬダークテトラッドですな。

 

 

新しい研究(R)もそのひとつで、その第四の要素ってのは「サディズム」です。ざっくりどんな特性かと言いますと、

 

  • 冷淡さを持ち共感性が低い

  • 他人を傷つけることへの内発的な喜びがある

 

みたいな感じです。共感性の低さはサイコパスにもナルシシズムにも見かけるものの、サディズムはとにかく他人を傷つける行為そのものに喜びを見出すんだ、と。こわ!

 

 

で、この調査では2,527人を対象に3つの試験を行い、いろんな質問項目を投げかけてサディズムに特有の因子を特定。この特性を持つ人がどんな考え方をしているのかを絞り込んでいったらしい。

 

 

結果、サディズム研究の出発点として提示されたのが、以下の7つの特性であります。

 

  1. 殴り合いを見ると興奮する
  2. 暴力的な映画やゲームが好き
  3. 頭が悪い者がぶざまに失敗するのを楽しむ
  4. 暴力的なスポーツを見るのが好き
  5. 苦しんで当然の人がいると思っている
  6. SNSで意地悪なことをよく言う
  7. 言葉だけで人を傷つけるのがうまい

 

うーん、これは怖い……。数あるダークな特性のなかでも、一番関わりたくないタイプかもしれんですな。

 

 

 

マッチングアプリを使いまくる人の性格特性

続きましてもダークトライアドの話(R)で、結論から申し上げますと、

 

  • マッチングアプリを利用する人にはヤバい人が多いのでは?

 

って感じです。どんな研究だったかと言いますと、

 

  1. ドイツの成人555人を対象に、3週間の追跡調査を実施

  2. みんなにマッチングアプリの使用状況を尋ねる

  3. 全員のビッグファイブやダークな性格特性を調べる

 

みたいになってます。すると、マッチングアプリの使用と性格には相関がありまして、

 

  • 「ナルシシズム」が強い人ほど、マッチングアプリの利用回数も増える

  • 「マキャベリズム」が強い人ほど、マッチングアプリの1日の平均利用時間が増える
  • 感情が不安定な人ほどマッチングアプリを使う傾向があった

 

だったんだそうな。まー海外の研究なので日本でも適用されるかどうかは謎なんですが、なんか一般的な傾向なのかもなーって気もしますね。

 

 

 

女性はどのように男性に声をかけるのがベストなのか?みたいな研究

恋愛科学の世界では、昔から「どんな口説き文句がいいんだろう?」って定番テーマがありまして、たとえば1986年の古典的な研究(R)などを見ていると、

 

  • 男性も女性も、下品でチャラい口説き文句よりも、より直接的なアプローチを好む傾向がある

 

などと結論づけてたりします。結局は、「あなたを好きになりました」や「あなたの目は素敵ですね」みたいにストレートな言葉のほうが効くのだ!って話ですね。

 

 

で、近ごろ類似研究の最新バージョン(R)が出まして、こちらでは「女性が男性に使うと良い口説き文句は?」ってのをテーマにしてます。実験デザインを軽くまとめると、

 

  1. 18〜56歳の男性130人を集める

  2. みなに12枚の女性の写真を見せて、その女性がこちらにいろんなパターンで声をかけてきたところを想像してもらう

  3. それぞれの写真について、女性の魅力、女性の乱れ具合、口説き文句の効果を評価してもらう

 

みたいになってます。で、どんな傾向がみられたかと言いますと、

 

  • 直接的な口説き文句の評価が一番高かった(「一緒に飲みませんか?」「すてきな人ですね」「連絡先を教えてくれませんか?」みたいなやつ)


  • 2番目に効果的だったのは、軽薄な口説き文句だった(「いつもここで見かけるけど、このバーの一番のお客さんなんじゃない?」「お互いひとりみだから一緒に飲みません?」みたいなやつ)


  • 無邪気な口説き文句はもっとも効果が低かった(「おいしいお酒を教えてくれませんか?」「前に会ったことがありますよね?「こんにちは」みたいなやつ)

 

ということで、今回もまた過去のデータと似たような結論になっております。ただ、このテストで確認された新たな知見もありまして、

 

  • 声のかけかたよりも、なんだかんだで声をかける側のルックスのほうが大事

 

だったそうです。どんなフレーズを駆使しようが最終的には本人の見た目だ!ってことで、まぁそりゃそうでしょうなって感じっすね。おそらく、この傾向は男女を問わず当てはまりそうっすね。

 


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。