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イェール大学「心理学と良い人生」コースのポイントまとめ#2「不幸をいかに回避するか問題」


 

こないだ紹介した、イェール大学「心理学と良い人生(Psychology and the Good Life)」コースのポイントまとめの続きでーす。前回は「人間が幸福になれないのは"ミスウォンティング "というバイアスのせいだ!」って話がメインでしたが、今回は具体的な対策編です。

 

  • バイアスを抑えて幸福を増やす戦略とは?
    ミスウォンティングに立ち向かうには、まずその存在を知って理解するのが大事。だが、そこで止まっていては効果が出づらいので、実際に「時間的な豊かさを取り戻す」作業を実践し、「他人への感謝の気持ちを持つ」作業を行い、「社会とのつながりを持つ」時間を作る作業も実践しなければならない(感謝にも社会とのつながりにも、幸福度を高める働きが確立している)。

 

 

  • 時間の重要性とか
    20代のころほど「お金があればもっと幸せに!」と思い、お金を稼ごうとするあまり、「時間も重要なコモディティ」であることに気づきづらい。実際、2009年の調査でも84%の学生が「やらなければならないことに圧倒されている」と答えている。

    ところが、現実のデータによると、経済的な豊かさを見送ってでも時間を確保したことが良いことがわかっている。人間は、往々にして「金がある!」よりも「何かをする時間がある!」のほうに幸福を感じやすい。これもまたミスウォンティングの代表的な例と言える。

 

  • 時間的な豊かさの増やし方
    時間に余裕がないと感じている人が時間的に豊かだと思うためには、「時間は自分でコントロールできるのだ!」という感覚を養うのが重要となる。

    学生の場合だったら、「自分の時間を使うべき重要なことは何なのか?」ということを考える。同時に、ボランティア活動に時間を費やしている人は、時間に余裕があるように感じられることもわかっている。もしInstagramに1日1時間費やしているなら、その1時間をボランティア活動や瞑想、友人との交流に充てるだけでも時間的な余裕を感じることができる。

 

 

  • SNSの問題点とか
    SNSがメンタルヘルスの問題に大きく関わっているのは間違いない。1980年代のころは、嫌なことがあったときは友人と一緒に愚痴を言ったり、お風呂に入ったり、運動をしていたのに、現代ではSNSで他人の比較を行なっていることが多い。

    結局のところ、人間の幸福においては社会的なつながりほど良いものないが、社会的な比較につながらない方法を見つけるほうが良い。データによると、幸せな人ほど社会的なつながりを強く持ち、社会的なつながりのための時間を作り、感謝の気持ちを経験する時間を取り、その瞬間に心を配っている。

 

 

  • どのように知識を実践に移すべきか?
    ポジティブ心理学の知見によれば、「正しい目標を持つ」だけでは誰も行動を変えられないことがわかっている。

    行動の変化についてわかっていることは、第一に「意志の力を使ってはいけない」という点。つねに意志の力を発揮しなければならかったら、疲労や空腹などで簡単に行動できなくなってしまう。そのためには、すべてをオートメーション化するしかない。金や名誉を追うよりも社会とのつながりを自動的に優先する方向で考えるように自分を仕向けるのがベスト(要するに習慣化の技法を駆使しろって話ですな)。



     

  • 人類、結局は進化の圧力に抵抗せねばならない問題
    進化が人類に求めているのは、「できるだけ多くの資源を手に入れよ!」ということでしかない。そのためには、私たちは「うまくいっているときに幸福を感じられるメカニズム」を持つ必要性はなく、「うまくいっていないことを心配するメカニズム」を備える必要がある。つまり、人類は「良いことを幸福に感じる」機能が非常に弱い。

    が、それに甘んじていると、たんに金と名誉という資源だけをひたすら追い求めるわりに、たいした幸福が得られない状態にハマってしまう。そのため、現代における「幸福の追求」とは、自然淘汰が私たちに望んだことから離れて、自分自身で判断するしかない。

 

 

 ってことで、ざっくりまとめてきましたが、「最終的に我々は進化の圧力に抵抗しなければならない!」ってのは現代社会の基本テーマなんで、押さえておきたいとこっすね。ちなみに、ここでは"習慣化の技法”が重視されてましたが、簡単にはまとめきれないので別項でまたやるかも。

 

 

 


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