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25分×3日の瞑想でもストレスは激減するが…


以前に「1回20分の瞑想を週に4回やるだけでも集中力はアップする 」って話を書きましたが、新しくカーネギーメロン大から出た研究(1)では、1日にたった25分の瞑想を3日続けるだけでストレスが激減するみたい。


実験の被験者は66人で、瞑想の種類は「呼吸に集中する」っていう典型的な方法。「勉強の成果を上げるための瞑想テクニック」でも紹介したものとほぼ同じようです。


で、被験者は瞑想トレーニングを終えたあと、人前でのスピーチや数学のテストといったストレスフルな作業を命じられたんですが、いずれも瞑想をしたグループは主観的なストレスが激減していた、と。


ただ、おもしろいことに、ストレスが減った一方で、瞑想をしたグループはストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量が増えていたというんですな。コルチゾールが増えると、記憶力が減少したり、慢性的な疲労が起きたり、肥満の原因になったりと、さまざまな悪影響が出てきちゃうことが知られております。


この問題に対して研究者いわく、

瞑想を学び始めのことろは、脳の認知機能を意識して使わなくてはなりません。特にストレスの多い作業に関しては、認知機能の負担は大きくなります。この認知作業こそが、主観的なストレスを減らす理由なのですが、身体的にはストレスホルモンの増加というデメリットをもたらします。

ってことでして、要は「脳が瞑想に慣れるまでは体にはストレスがかかる」ってことらしい。瞑想は短期的なストレス解消効果があるけども、やっぱり脳が自動的にマインドフルネスな状態に入れるようになるまでは、長期的なトレーニングが必要みたいですね。がんばろう。


credit: felix hug via FindCC
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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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