「『ほめて育てよ』は間違い。」は間違い。ほめるポイントに気をつけてガンガンほめましょう
はてなブックマークで「「ほめて育てよ」は間違い。ほめることはその人を見下すことである 」って記事が流れてきまして。
どういう話かと申しますと、
岸見 そこがポイントなのです。「子どもは待てない」と思っているわけです。それなのに思いがけず待てたから「えらいね」とか「よく待てたね」という言葉を発する。でも大人同士でそんなことを言ったら失礼じゃないですか。だから「ほめる」というのは、能力のある人が能力のない人に下す評価の言葉なのです。
神保 「ほめる」というのは、上から下だと。
岸見 縦関係が前提ですね。横の関係だと絶対にほめはしない。
とのこと。「子どもをほめるのは上から目線だからやめなさい!」って理屈らしい。
パッと見は納得しちゃいそうな意見なんですが、これは端的に言って間違いだと思います。というのも、現代の心理学では「子どもをほめて伸ばす」のは当然で、すでに問題は「どのようにほめるか?」のほうに移っているからなんですね。
代表例はスタンフォード大のキャロル・ドゥエック教授の研究(http://amzn.to/2tA0eVd)で、思春期前の子どもたちに難しい問題を解かせて、その後で両親にほめ言葉をかけてもらうというもの。すると、テストの努力をほめられた子どもは、後のテストの成績がグングンと上がっていったんですね。
ここでのポイントは、あくまで子どもの才能ではなく努力をほめること。具体的には、「80点も取って頭がいいな!」よりも「80点も取るなんてよく頑張ったな!」とほめないと逆に学習意欲がなくなっちゃう。これは、「頭の良さ」をほめることで「頑張ればまだ点数は伸びる!」って気持ちがなくなるためで、当然ながら上から目線とは何の関係もない話であります。
そんなわけで、子どもをお持ちの方は、ガンガンほめていただいて問題なし。ただし、ほめるポイントだけは、くれぐれもご注意くださいというお話でした。