激しすぎる腰痛を治すために、わたしがやった3つのステップ
以前に「腰痛は脳が生み出した妄想なので、気にしないのが一番」という話を書きましたが、くわしいことを知りたいってメールをいただきましたんで、具体的に取った対処法を書いてみたいと思います。
おさらいしますと、わたしは4年ほど前までヒドい腰痛持ちでして、動けないことはないものの、椅子に座って30分も経つと腰がうずき始め、ほどなく足の全体がピリピリしてくるような状態。特に睡眠時がもっともツラくて、ベッドに横たわった瞬間から骨盤の上あたりに痺れが置きまして、脂汗を流しつつ一睡もできなかったこともたびたびでした。
というわけで、本気で腰痛の改善に乗り出したのが4年前のこと。そこから「腰痛は脳が生んだストレスが原因だ!」と思うにいたるまでのプロセスは「腰痛は脳が生み出した妄想なので、気にしないのが一番」を読んでいただくとして、ここでは、わたしが腰痛を8割減らすことに成功するまでに行った過程をご紹介します。
ステップ1・腰痛日記をつけてみる
頭では腰痛の原因がストレスだとは理解したものの、まだ心のどこかに疑いがあったので、まずは腰痛の記録をつけてみました。
具体的には、腰痛の原因として自分が思う要素をすべて書き出します。たとえば、
- ストレス
- 運動不足
- 座りすぎ
- ストレッチ不足
- 食べ過ぎ
- カフェインの摂り過ぎ
- 筋トレのしすぎ
などなど。あとは、この原因リストをもとに、腰痛がヒドくなったときに自分が何をしていたかをメモしていけばOK。たとえば、
- 2010 6.3 15:30 筋トレ後
- 2010 6.4 16:30 別冊の原稿作成中
- 2010 6.8 21:20 カフェイン(100mg)を摂取後
みたいな感じです。これを14日〜30日も続ければ、何らかのパターンが見えてくると思います。わたしの場合は30日の記録を取ってみました。
すると、明らかに「仕事のストレス」や「カフェインの摂り過ぎ」が、腰の痛みと連動していることがわかったんですね。あとで知ったことには、コーヒーのストレスも十分に腰痛の原因になりうるそうで、どうにもストレスと腰痛の関連性は疑いようのない感じ。
2・読書セラピーをする
というわけで、データからは「腰痛の原因=ストレス」と見てほぼ間違いないわけですが、それで簡単に納得できないのがヒトの心の難しさ。ミステリ作家の夏樹静子氏も、腰痛ストレス説を受け入れるまでかなり時間がかかってますしね。
そこで次に行ったのが読書セラピーであります。方法は簡単で、「腰痛は脳の幻想だ!」と解説する本を読みまくるだけ。従来の治療法からすると信じられない話ですが、実際に腰痛が読書だけで治っちゃうケースも多いのは有名な話なんですな。わたしの場合も、関連書を読みあさったところ、痛みが半減いたしました(それだけ脳が単純なのかもしれませんが)。
具体的には、以下の本を参考にしました。
どの本も内容は似たような感じなんで、どれか一冊を読めばOKかと思います。個人的には、やはり超基本書である「サーノ博士のヒーリング・バックペイン」がオススメ。わかりやすさを求めるなら、「腰痛は<怒り>である」を、データ重視派なら「腰痛ガイドブック」をどうぞ。
3・ボディスキャンメディテーションをする
続いて、もっとも時間をかけたのがボディスキャンメディテーション。顔の筋肉や足の触感など、身体の反応に注意を向けるタイプの瞑想法で、心理療法の世界ではうつ病の治療なんかにも使われる、非常に効果の高いテクニックであります。
これは、身体に注意を向けなおすことで「本当の腰の状態」と「脳の反応」を切り離す作業でして、続けるうちに痛みが気にならなくなっていくんですね。心からくる腰痛とは、ざっくり言えば「実際は大したことのない痛みを脳が過剰反応を起こしている状態」なので、あらためて脳をなだめてあげている感じでしょうか。
ボディスキャンメディテーションの方法は、以前に紹介した「寝たまんまヨガ 簡単瞑想」ってアプリを使うのが一番お手軽。これで自分の身体に意識をやる感覚をつかんだら、その注意を腰痛に向けていくとよいかと思います。ちなみに、このアプリは、ボディスキャンメディテーションを試すだけなら無料です。
また、実際に心理療法の現場で使われているボディスキャンメディテーションを試すなら、 「4枚組のCDで実践する マインドフルネス瞑想ガイド」がオススメ。ちょっとお高い本ですが、CD内に約30分のガイド音声が入っています。
まとめ
そんなわけで、わたしの腰痛対策まとめでした。最初は「腰痛の原因がストレスってうさん臭いな…」とか思ってたんですが、実際に効果があったのでどうにも信じるしかない感じ。どれだけマッサージや鍼灸に行っても症状が改善しないような方は、お試しになる価値はあると思います。
ただし、わたしの腰痛よりもさらに症状がキツい場合は、ペインクリニックで一時的にでも痛みを取り除いて、脳と痛みの回路をいったん切り離してみるのも有効だと思います。この手法で腰痛を克服した方の例としては、「腰痛は脳の勘違いだった」が非常にタメになりますので、動けないレベルの腰痛にお悩みの方は、こちらも合わせてご参照ください。
credit: Philips Communications via FindCC