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他人のネガティブな感情に巻き込まれないための心理テク

Broken

周囲の人が沈んでいると、つい自分も暗い気持ちになってしまうもの。これを心理学では「情動感染」と呼んだりしますが、「じゃあ他人の気分に引きずられないためにはどうすればいいの?」ってあたりを調べた2013年論文(1)がおもしろいのでメモ。




これはハワイ大学の実験で、まずは参加者たちに、人生で一番うれしかった瞬間と悲しかった瞬間について語ってもらいまして、その様子をビデオに収めたんですね。


その後、別の参加者たちに、以下の3パターンでビデオを見てもらったんですな。

  1. ビデオの相手の感情を理解しようと努める
  2. ビデオの相手になったつもりで見る
  3. あくまでも外部の観察者として見る

すると、全体的に喜びよりも悲しみのほうが感染度は強かったんですが、3番めの「観察者の視点」を使った参加者だけは、ビデオの感情に左右されなかったらしい。まぁ、つまり「相手を他人事のように見れば感情は伝染しない」って話でして、感覚的にも理解しやすいところかと思います。


ただし、ちょっとおもしろいのが、「観察者の視点」を使った参加者ほど、なぜか相手への共感レベルは高かったって結果が出てるとこ。相手の喜怒哀楽には左右されないのに、感情そのものは深く共有できてしまったわけですね。


こういった現象が起きるのは、どうも「観察者の視点」を取ることで目が曇らずにすむからっぽい。他人の身になって考えようとすると、つい相手の体験を自分の記憶に引きつけて解釈しがちなんですが、あくまで観察者でいることで、逆に向こうの感情をクリアに見ることが可能なんですな。


この結果がナイスだと思うのは、マインドフルネス瞑想認知療法の世界でもよく「観察者の視点」を強調するから。瞑想を始めた当初は、「そんなすべてに他人事でいたら感情がなくなるんじゃないの?」とか思いがちなんですけども、あくまで観察に徹したほうが感情をダイレクトに受け止められるわけですね。


以前にも「自分を壁に止まったハエだと考えると怒りが消える」なんて話もありましたが、ここ数年は「観察」の大事さがじょじょに増してきた感じですねぇ。




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41才のプロパレオダイエッター/編集者/ライター/NASM®公認パーソナルトレーナー。国内外の学術論文を読み漁るのが好きな人。パレオダイエットの本を書きました。