脳の老化をふせぐなら、最低でも1日10分の早歩きから始めたいところ
これまで「健康のための最低の運動量は1日15分のウォーキング!」や「メンタルを安定させるための運動量は1日20分の早歩き!」といった話を書いてきた当ブログ。新たにカンザス大学から出た論文(1)では、「脳の老化を防ぐための最低の運動量」を調べていておもしろいです。
これは65才以上の参加者101人を対象にした実験で、全員を4つのグループにわけて、以下のパターンで運動を続けてもらったんだそうな。
- 何の運動もしない
- 週に75分の早歩き
- 週に150分の早歩き
- 週に225分の早歩き
すると、運動をした参加者たちは、みんな注意力と集中力が大幅にアップ。なかでも物体の位置を把握する能力が激しくあがったんだそうな。つまり、脳の老化をふせぐには「1日10分ちょいの早歩き」が最低ラインになりそう。
ただし、基本的には週の運動時間が多い参加者ほど脳力はアップしたそうで、できればもっと動いたほうがよさそうではあります。研究者いわく、
エクササイズの時間が増えるほど、脳へのメリットも大きくなる。運動の種類は、有酸素運動なら何でもよい。
とのこと。脳の老化を限界までふせぎたいなら、健康に害が出ない運動の上限である「1日90分」まで体を動かしたほうがいいのかも。
さらに、時間だけでなくエクササイズの負荷も重要なようで、
脳の機能を改善したいなら、エクササイズの時間を増やすだけでは物足りない。自分の現在の運動レベルを底上げするぐらいの負荷は必要だ。
とのこと。軽いウォーキングだけではなく、自分の身体能力を高めるレベルのエクササイズをすれば、さらに脳の機能はあがっていくらしい。
とはいえ、そんなハードな運動を毎日やってられないですし、やりすぎは体へのダメージも大きいんで、まったくエクササイズをしてない方は「1日10分の早歩き」からスタートして、少しずつ強度を上げていけばいいんじゃないでしょうか。