パンやパスタばっか食べてると、うつ病にかかりやすくなるかもよ!というデータが
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「パンやパスタばっか食べてると、うつ病になるかもよ!」ってデータ(1)が出ておりました。
これはコロンビア大学の研究で、1994〜1998年にかけて行われた女性専門の健康データを統計処理したもの。約70,000人分のデータをもとにしてまして、量的にはなかなか規模がデカい研究になっております。
この研究で調べたデータは、
- 全員の食事のGI値:食品ごとの血糖値の上がりやすさ
- 各食事のグリセミック負荷:GI値に炭水化物の量をかけたもの
- 各食事の炭水化物の種類:精製炭水化物(パン、パスタ、白米など)か、未精製炭水化物(根菜類、全粒粉など)か
- 全員のうつ病傾向
の4点。要するに、血糖値が上がりやすい食事でメンタルに悪影響が出るかどうかを調べたんですね。
すると、高GI値の食事ばっかりしていたグループは、低GI値のグループよりもハッキリとうつ病を患う傾向が高かったんだそうな(オッズ比は1.22)。もちろん、タバコや運動習慣といった要素は、ちゃんと調整されております。
研究者いわく、
この結果は、高GIの食品はうつ病のリスク要因になり得ることを示している。
とのこと。高GI食がメンタルに悪影響をあたえる原因としては、
- 精製された炭水化物を食べる
- インスリンが出まくる
- 血糖値が一気に下がる
- 気分が悪くなる
って説がよく言われております(2)。ただし今回のデータでは、GI値が高い食事が多い人たちは、
- 運動不足
- 脂肪分を多くとる
- 野菜が少ない
- 血圧が高い
- 収入が低い
っていう傾向も強いそうで、すぐに「血糖値の急上昇こそがメンタル悪化の原因!」とは言い切れないところです。
また、栄養とメンタルの関係を調べた2008年の論文(3)によれば、低糖質な食事もメンタルを悪化させちゃうので注意が必要。糖質はセロトニン(心を安定させるホルモン)の材料になるんで、減らしすぎるとうつ病になっちゃうんですな。このあたりはバランスが大事。
以上の話をまとめると、
- 精製炭水化物は避けたほうがメンタルには良さげ
- 食物繊維が多い未精製の炭水化物なら問題なし
- 糖質を減らしすぎるのもメンタルには逆効果なので注意
って感じです。とりあえずは「 ダイエットから筋肉増強まで。目的別『ベストな糖質摂取量』ガイド」を参考に、自分にあった量の炭水化物をとっていただければと思います。