毎日のカロリーを15%減らすとアンチエイジングに効きまくるかもよ!という説
「カロリーリストリクション」っていう有名なアンチエイジング法があるわけです。ざっくり言うと、
- 1日の必要カロリーから15〜20%ほど減らした食事を続ける!
と言う者です。たとえば、40歳の男性でそこそこ動く人だと、だいたい1日の必要カロリーは2400kcalぐらいなので、1日に1920〜2040kcalの食事を続ける感じであります。いつもの食事からフルーツや卵を2〜3個減らすイメージなんで、まぁ慣れれば大丈夫かな……ぐらいの手法ですね。
ただ、カロリーリストリクションの効果については諸説ありまして、現時点でのメリット&デメリットについては「アンチエイジングの秘策と噂の「カロリーリストリクション」は実践すべきか否か」をどうぞ。絶賛する人が多い一方で、批判も少なくない手法なんですな。
そんな状況下、「カロリーリストリクション」でゴリゴリのアンチエイジング効果が!みたいなデータ(1)が出まして、また盛り上がってきた感じ。
これは、かの「セルメタボリズム」に掲載された論文で、53人の健康な男女が対象。年齢は30〜40歳ぐらいで、以下の2グループに分けております。
- カロリーリストリクション:いつもの食事から15%ほどカロリーを削る
- コントロールグループ:いつもの食事を続ける
実験期間は2年もありまして、その間も定期的に体重や代謝などをチェックし続けたそうな。なかなかの労作ですな。
それでどんな差が出たかと言いますと、
- カロリーリストリクショングループは体重が8.7kg減少、コントロールグループは1.8kg増加(これは当たり前ですな)
- カロリーリストリクショングループは、細胞の酸化ストレスが20%も減った!(これは素晴らしい)
- ついでに気分が良くなり、人生の質も向上した!(これも素晴らしい)
って感じ。カロリーリストリクションをしたグループは、アンチエイジングの大敵である酸化ストレスが減ったうえに、貧血や骨密度の減少などの副作用は見られなかったららしい。いやー、すごいもんですな。
こういうメリットが出た理由について、研究チームは「夜中の代謝が減ったからじゃない?」と考えております。なんでもカロリスを始めた参加者は夜中の代謝が10%ほどさがったらしいんですな。代謝には酸素を使うので、この数値が下がれば自然と酸化も減るのではないか?という仮説です。まぁこのあたりは昔から異論も多くて、「カロリーを削ったせいで腸内細菌の働きが変わるんじゃない?」って意見も優勢なんで、まだよくわからんとしか言いようがないところなんですが。
で、この研究はかなりおもしろいなーとは思うものの、個人的にはもうちょい様子見。以前のデータと合わせてもアンチエイジング効果は間違いなさそうなんですけど、プチ断食でも似たような効果は得られそうなんで。もしかしたら60歳ぐらいをすぎたら考えるかもしれませんが。