筋トレは始めたその日から遺伝子レベルで効果が出るし、筋トレをお休みしても問題なし!みたいな研究
筋トレやってると、どうしても「しばらく休まないと!」って場面が出てくるわけです。それはケガのせいかもしれないし、長期の旅行に出かけたからもしれないしで、理由はいろいろありましょう。
私の場合は仕事で外に出ることが多いので、その場合は3〜4週間ぐらいなにもできないケースがあったりします。とりあえず、いままでのデータだと「2〜3週間も休むと筋肉は減り始めるよ!」って結論が出てまして、なかなか困ったもんです。
こうなると、思わず「トレーニングしないと大丈夫だろうか?」みたいな気分になって、海外でもジムがついてるホテルを選んじゃったりとか(笑)。心配性の人ほど筋トレの休止期は悩みどころかと思われます。
ただ、近ごろ出た論文(1)ですと、「筋トレをお休みしてもすぐ取り戻せるんだから心配するな!」みたいな話になってていい感じです。
これは7人の健康な男性を対象にした実験で、平均年齢は27.6歳ぐらい。実験は3つのフェーズに分かれていて、
- フェーズ1:7週間の筋トレ
- フェーズ2:7週間何もしない
- フェーズ3:再び7週間の筋トレ
って感じにしております。7週間の休止期をはさんでトレーニングを再開したら、筋肉の量はどうなるか?を調べたわけっすね。
トレーニングは週2回ずつで、最初にスクワット、レッグプレス、ニーエクステンションなど下半身に特化したトレーニングを行って、次はベンチプレスやショルダープレスなどん上半身んに特化したメニューを実践。それぞれのメニューは8〜10回を4セットずつこなすように指示されたそうな。
でもって、DEXAでみんなの筋肉量を測ったところ、結果はこんなグラフになりました。
ってことで、もちろん休止期には筋肉量がガッツリ減ってるんだけど、再びトレーニングを始めたらすごい勢いで伸びてますね。具体的な数字を並べておくと、
- フェーズ1では平均6.5%ほど筋肉が増加
- フェーズ2では平均4.6%ほど筋肉が減少
- フェーズ3では平均12.3%ほど筋肉が増加
といったところです。7週間も筋トレを休んじゃったとしても、同じメニューをやり直せば、以前より倍ぐらいのペースで筋肉を取り戻せるのではないか、と。これはナイスな結果ですなぁ。
さらに、この実験がおもしろいのは、参加者の遺伝子のメチル化までチェックしているとこですね。ざっくり言うと、メチル化は遺伝子のスイッチのオンオフを操る機能のことでして、運動や食事の改善なんかで良い方向に切り替えられることがわかっております。この機能があるおかげで、人間はある程度まで遺伝子の奴隷にならずに済むわけですな。
それで、遺伝子について何がわかったかと言うと、
- 筋トレを始めれば、すぐにその日から遺伝子の働きは良い方向に変わる
- いったん筋トレのおかげで変わった遺伝子のスイッチは、筋トレをお休みしてもほぼ同じレベルで維持される
って感じ。筋トレを始めた直後から遺伝子レベルでメリットが得られるし、そのメリットは筋トレをお休みしてもダメージを受けないらしい。素晴らしいですねー。
そんなわけで以上の話をまとめると、「7週間ぐらいなら筋トレを休んでも余裕でリカバーが効く」ってことでして、ほんの4週間ぐらいのお休みなら問題はなさげ(もちろんその間に筋肉量は減るけど)。いやー、これは安心できますね(笑)