みんな結局は自分の「理想の恋愛相手」なんて理解してないんじゃないの?みたいな調査の話
その昔、「恋愛において好みのタイプは本当に存在するのか?」って話を紹介しまして、ここでは「結局みんな自分に似た人が好みなのでは?」って結論になっておりました。
でもって新しいデータ(R)も「恋愛相手の好み」に関する話で、まずは結論から言ってしまうと、
- みんな「理想の相手」のイメージは持ってるけど、それって実際には無意味なんじゃない?
みたいになります。みんな「優しい人がいい!」とか「明るい人がいい!」とかいうけど、実際に恋愛の相手を選ぶときには、たいして重視してないんじゃないの?ってことですな。
これはカリフォルニア大学などの研究で、だいたい600人の男女を集めて2つのテストをしています。
- テスト1:初対面の相手とデートに行き、どれぐらい相手に惹かれたかを報告してもらう
- テスト2:参加者に「友人や知人を5人ピックアップして、その人たちが恋愛の相手としてどれぐらいアリかを教えてください」と頼む
この時、研究チームは、どちらのテストにおいても「あなたが恋愛の相手に求める条件を上から3つ選んでください」と参加者に指示。みんなに「頭がいい」とか「優しい」といった要素をあげてもらった上で、恋愛の候補を評価させたとのこと。
と、この段階までは割と普通のテストなんですが、ここから研究チームは軽いひねりを入れております。参加者が自分で選んだ「恋愛相手に求める3つの条件」に加えて、さらに「他の参加者が選んだ3つの条件」もあわせて、恋愛候補の好ましさを評価するように指示したんだそうな。
なんだかわかりづらいですが、例えばAさんが「料理上手」「ルックスが良い」「面白い」の3つを理想の条件にあげていて、さらにBさんは「頭が良い」「外向的」「健康的」を条件にあげていたとしましょう。この場合、Aさんは「料理上手」「忠実」「面白い」「頭が良い」「外向的」「健康的」という6つの条件をもとに、恋愛の候補を評価することになるわけです。
この場合、Aさんのデートの相手がもし「頭が良い」「外向的」「健康的」の3つ(Bさんの条件)を備えていたとしても、普通に考えれば恋愛の候補としては意味がないはず。あくまで「料理上手」「ルックスが良い」「面白い」の3つにこだわり続けるのかと思いきや、実際の結果は異なりまして、
- みんな自分の理想に当てはまっている人を「恋愛したい」と評価した(これは当然ですね)
- が、それと同じぐらい、みんな他人の理想に当てはまっている人のことも「恋愛したい」と評価した
って傾向が見られたんだとか。上の例で言えば、Aさんは本来「頭が良い」「外向的」「健康的」の条件を最優先してたはずが、Bさんの条件だった「料理上手」「ルックスが良い」「面白い」を満たす人のことも「恋愛したい!」と判断したわけっすね。
つまり、この結果から何がわかるかと言いますと、
- ポジティブな属性さえ持っていれば、みんな誰でも好きになるんじゃないの?
ってことですね。自分では「恋愛相手には譲れない理想がある!」と思っていても、目の前に他の良い特徴を持ってる人が現れれば、初期の条件などはどうでもよくなってしまうのではないか、と。
研究チームいわく、
今回のデータは、「私たちはどのような相手を好きになるのか?」という問題について、実は自分でもたいして理解できない可能性を示している。様々な方法でテストしてみたところ、すべてで一貫した結果が得られた。
私たちは自分の好みを理解しておらず、ただ誰もが望むような肯定的な資質を口にしているだけなのかもしれない。
とのことで、まーいかにもありそうな話だなと思いましたね(笑