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秒でタスクの先延ばしを解決する科学的な「ひとりごと」11のフレーズ

 

 

セルフトークは有効だよー」ってのは昔からよく知られた話。セルフトークってのは名前のとおり自分に語りかけるテクニックのことで、なにか問題が起きた際に「オレならできる!」「大丈夫だ!」みたいに、自分で自分をはげますわけですな。

 

 

その効果についてはメタ分析も出てまして、

 

  • セルフトークにはパフォーマンスを改善する効果がある

 

  • 特に「指示的セルフトーク」はわりと有効(目標をしっかり見ろ!ヒザの角度に気をつけろ!みたいに、自分がやるべきことを自分に指示するタイプのセルフトーク)

 

  • ただし、その効果はあくまで短期的な効果なので、持続的な効果は期待しちゃダメ

 

といった結論が出てたりします。もちろん、そこまで劇的な効果ってわけではないものの、お手軽に使えるので(なんせ自分に語りかけるだけなんで)、使い方を押さえておくといいんじゃないでしょうか。

 

 

 

で、認知行動療法家として有名なアリス・ボイズ先生の本(R)を読んでいたら、「作業の先延ばしに使えるセルフトークがあるよー」ってのを紹介してくれていて、かなり使えそうでありました。「なんか目の前の仕事にやる気が起きないなー」とか「なにかタスクが先に進まないなー」といったときに、セルフトークを使って事態を打破しようぜ!みたいな考え方ですな。

 

 

くり返しになりますが、効セルフトークは「不快な感情を抱いているとき」や「モチベーションが上がらない時」などに有効なんで、先延ばしに対策にも有効な可能性が大きいんですよね。ありがたいことに、ボイス先生が具体的なセルフトークにスクリプト例を取り上げてくれてますんで、ざっくりご紹介しましょう。先延ばしが起きそうになったら、以下のスクリプトを自分につぶやいてみるといいんじゃないでしょうか。

 

  1. この仕事は、明日まで先延ばしにするよりも、今すぐ始めた方がうまくいくはずだ!

  2. このタスクを避けているせいで不安、恥、心配の感情が起きてるが、この感情から自分を解放してみる価値があるはず!

  3. 自分がこの仕事を避けているのは、それが「◯◯◯◯(末尾の例から自分に当てはまるものを挿入する)」を呼び起こすだろうと予想しているからだ。しかし、私は以前にも、そのような感情や状況をやりすごした経験があるはず! (◯◯◯◯に入るものの例=退屈、不安、疑い、恥、怒り、対人関係での衝突、気まずさまたは拒絶・喪失、過去の失敗の記憶)

  4. このタスクは、私が過去に起こした失敗したか、気まずい行動、無力さだったかの記憶を呼び起こしている。このような記憶は苦痛だが、このような痛みは、人間なら誰でも体験するものでもある。誰もがこのような体験をくぐり抜けてきたものだし、誰もが過去の経験から学ぶものだ!

  5. 私が仕事を避けたい衝動に駆られているのは、私が感情的に成熟していないからだとか、私が無能だからといったことを意味しない。私が感じていることは、人間なら誰でも経験することだ! すべての大人は、これらの衝動を克服するスキルを学ぶ必要があるものなのだ!

  6. このタスクを先延ばししているのは、起こりうる結果が怖いからだ。このタスクを怖いと感じるのは「◯◯◯◯」だ (自分が予想している怖い結果を挿入する)。しかし、他の結果もあり得るし、そのタスクを回避しても、現実が現状と異なるものになるわけではない!

  7. このタスクはネガティブな感情をかきたてるが、それは決して耐えられないものではない!

  8. 私は自分の脳内で作った妄想に反応しているのか? それとも目の前の現実に反応しているのだろうか? こんなときは、目の前の現実を直視することを選ぶことで、事態を先に進めることができる!

  9. とりあえず、避けていたタスクに非常に短い時間(例えば5〜60分)を費やしてみたらどうだろう? これは、より快適で楽だが意味が薄いタスクに長い時間を費やすよりも生産的に感じられるのは間違いない。そうすれば、その日の残りの時間を、安心感と解放感を味わいながら過ごすことができるはずだ!

  10. この仕事に完璧を求めない。今までで最高のパフォーマンスをする必要はない! 最初からすべてを正しくやろうと思ったら、タスクは実際よりも大変なものに見えてしまう! 私は、このタスクを最高に行う必要はなく、ただうまくやればいいのだ!

  11. タスクは進めさえすればいい!それだけでも大きな安心感を得ることができる。今日中に完成させる必要はないのだ!

 

ってことで、11種類のセルフトークをご紹介しました。いずれのセルフトークも、先延ばしに関する異なった心理状態にアプローチするように設計されてますんで、まずは自分の先延ばし原因(完璧主義とか、ネガティブな感情を避けたいとか)を特定したうえで、適したスクリプトを使ってみるといいんじゃないでしょうか。

 

 

もちろん、どのスクリプトもそのまま使う必要はなくて、自分の気分にピタリとくるようなフレーズに自分で変えていただいて構いませんので。個人的には「ネガティブな感情から逃げたい!」ってのが原因で先延ばしが起きるケースが多いので、9番のスクリプトは使い勝手が良さそうであります。


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