背が低い!人が得られる4つの最強メリット
こないだ「低身長とモテ」について書きまして、「私のようなチビっ子は特に上半身の筋肉を鍛えるしかないかなぁ……」ぐらいの結論を出したんですよ。まー、どうしても低身長は人生が不利になりがちなんで、他のところでカバーするしかない感じなんですよね。
で、そんなことを言ってたら、「なんか低身長のメリットって他にないんかい?」みたいなご質問をいくつかいただきましたので(笑、「低身長ならではのメリット」みたいなものをざっくりまとめてみることにしました。私のご同輩は、今回の話を、いくばくかの慰めにしていただければと。
低身長のメリット1 長生きの遺伝子が多い
クアキニ医療センターなどが行った大規模な縦断研究(R)では、日本人の血を引く8,006人の男性を追跡調査したところ、
- 身長の低い男性ほど、長寿遺伝子であるFOXO3の保護型が多い
- 身長の低い男性ほど、血中インスリン濃度が低く、がんが少ない
- 身長が170cm以下の人が最も長生きで、背が高くなればなるほど短命になる傾向があった
だったそうです。どうやら、低身長な人は、FOXO3として知られる「長寿遺伝子」が多く、この遺伝子によって体格が小さくなり、寿命が延びる可能性があるんだそうな。
低身長のメリット2 がんの発症率が低い
「低身長と癌リスク低下」に関するデータ(R)は他にもあって、ストックホルム大学の科学者が550万人のデータを調べた研究によると、
- 男性の場合、あらゆる種類のがんのリスクは、身長が10センチ高くなるごとに11%増加する
- 過去の研究でも、身長が高い人ほど前立腺がんの発症率が高いと報告されている
みたいな報告が出てたりします。研究者の中には「身長の高い人って潜在的にがんになる可能性のある細胞をより多く持っているのでは?」と考える人もいまして、ここらへんも低身長マンにはありがたいとこじゃないでしょうか。
低身長のメリット3 血栓に苦しむ確率が低い
さらには、ノルウェーのトロムソ大学などの研究(R)では、27,000人の身長、体重、医療記録を調査したところ、身長の高い男性(180センチ以上)は、低い男性(172センチ以下)に比べて静脈血栓塞栓症(静脈に発生する血栓)を発症する確率が2.6倍高いことも報告してたりします。要するに、背の低い男性は血栓のリスクが低いってことでして、これもまた低身長と長寿の関係につながってるのかもですな。
低身長のメリット4 背の低い男性の脳は情報の受信が速い
「意識は傍観者である」で有名な神経科学者のデイヴィッド・イーグルマン先生によると(R)、身長が低い人は"時間的結合 "と呼ばれるプロセスの効率がよく、そのおかげで情報の処理が背が高い人よりも速いんだそうな。"時間的結合 "ってのは、目、耳、舌、皮膚から入ってくる感覚データを脳内で同期させる処理のことで、これによって脳は「目の前の現実」をうまく解釈できるんですな。
その点で、背が低い人ってのは、脳に感覚情報が届くまでの時間が短く、そのぶんだけ情報の処理タイミングも早くなる傾向があるとのこと。イーグルマン先生いわく、この事実をNPRで語ったところ、背の低い人たちから喜びのメールが殺到したそうで、「約1日、私は背の低い人のヒーローになりました」って事態になったそうです。ほほえましいですね。
が、正直、時間的結合が速いからといって、背が低いほうが頭がよいとか、背が低いほうが知的って話にはならないのでご注意ください。時間的結合の微妙な違いが、実際の生活に影響をあたえるかというとかなり微妙なんで。ガハハハ。
ってことで、話をまとめると、背が低い人ってのは基本的に「病気に苦しむ確率が低く、長生きする確率が高い!」ってのがメリットだと申せましょう。まぁ「短命でもいいからモテたい!」って人もいるでしょうが、そこは今持ってるメリットを活かす方向で考えるしかないでしょうなぁ。