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挫折から立ち直る力「レジリエンス」を爆上げするために欠かせない3つの能力



人生は失敗から立ち直る能力が大事!ってのは、「運の方程式」でも強調したところです。そりゃあ失敗するたびにずっとへこんでたら、なんもできなくなっちゃいますからね。

 

 

そこで、近ごろブリガムヤング大学などから出た論文(R)では、過去に行われたストレス対策に関する実証的なデーをタレビューして、「どんな方法がレジリエンスを育てるのに役立つのか?」をがっつり調べてくれております。いわゆるレビュー論文ってやつでして、これといった統計処理はしてないものの、なかなか参考になる結論を出してくれているんじゃないかと。

 

 

具体的に、ここではレジリエンスを高めるポイントを3つにまとめてまして、ざっくりポイントを抜き出すと、こんな感じになります、

 

 

レジリエンスのポイント1. 自覚

当たり前ですが、ストレスにうまく対処するためには、「自分はストレスを感じてる!」って自覚をしなきゃいけないのは当たり前。しかし、人間ってのは、無意識にストレスから気をそらそうとする本能を持つので 、ストレスがいつどこで 発生し、どのように自分にダメージを与えているのかに気づけないこともあったりします。そのせいでストレスを管理するための最善の方法を理解できないことが、往々にしてあるんですよ。

 

しかし、研究によると、レジリエンスが高い人ってのは、ストレスに対してよりマインドフルであり、自覚的であることが分かっているとのこと。このような「ストレスの自覚」を高める方法のひとつとして、研究チームは、バイオフィードバックの活用を挙げてくれております。

 

これは、筋肉の緊張、心拍数、血圧といった肉体の変化をベースに自分のストレスを把握する方法で、アップルウォッチや心拍計を使って違いを見ていくやり方が定番ですね。ここで推奨されてるのは心拍変動(HRV)バイオフィードバックで、このブログでは、

 

 

あたりが有名です。確かに、心拍変動はストレスを数値で把握する指標としては、かなり良い感じがしますな。

 

 

 

レジリエンスのポイント2. バランス

人生にはストレスがありすぎちゃいけないし、逆になさすぎてもいけないってのは、「科学的な適職」や「不老長寿メソッド」にも書いた話。ストレスがない生活にはチャレンジや興奮が欠けるので、適度なストレスへ定期的にさらされないと、メンタルがどんどん無気力になってしまうんですよ。つまり、人間が健康的に機能するには、生理的なバランスが必要なわけですね。

 

でもって、そのために著者らが強調しているのは、

 

  • すべての体験に同じレベルの興味をもって対応できるようなメンタルを育てよう!

 

ってポイントです。人間ってのは、反射的にネガティブな感情から逃げたくなるし、ポジティブな感情にしがみつきたくなる生き物ですが、それはメンタルのバランスって点からいえば逆効果。どんな体験についても無関心や回避を貫くのではなく、すべてニュートラルに接するマインドを育てようってことですな。

 

そのために欠かせないのがご存じ「マインドフルネス瞑想」で、これを繰り返し行うことで心のバランスを取るのがうまくなり、徐々にレジリエンスを高めていくことができるとのこと。 特に効果的なのは「苦」「無常」「無我」についての定期的な瞑想だそうで、このあたりを説明すると長いんで、くわしくは「無(最高の状態)」をご参照ください。

 

 

 

レジリエンスのポイント3. 柔軟なコーピング

メンタルの問題に苦しむ人ってのは、基本的に特定の対策を取りがち。嫌なことがあったら必ず逃げたり、とりあえず他人のせいにして怒ったりとか、ネガティブな体験への反応が固まってるわけですな。

 

しかし、このようにカチカチの対策をしていると、短期的には苦痛を軽減できるんだけど、長期的には恐怖が増幅されて生活の質が下がってしまうのは当然のこと。そのためには、柔軟なコーピング(ストレス対処)を身につけるしかないわけです。

 

そのために、このレビューで推奨されているのが、

 

  • 認知行動療法を使って、ネガティブな思考の考え方を変え、ストレスの多い状況下でより柔軟に行動するための効果的なテクニックを学ぶ。

 

  • 行動活性化のテクニックを使い、自分が恐れている、または避けている刺激(例:コミュニケーション)に対して、自分がやりがいを感じるそうなものを特定し、価値ある楽しい活動を増やす。

 

みたいになります。こちらも詳しく説明していると長くなっちゃうんで、細かいテクニックはリンク先をご参照ください。

 

 

ってことで、このブログでもおなじみの考え方ばかりでして、「レジリエンス」がこの3つにまとめられるってのはかなり納得ですね。ざっくりまとめると、

 

  • 好奇心に満ちた姿勢を維持するように気をつけつつ、ストレスへの意識を高めていく。
  • 自分が味わった経験に対して執着も嫌悪もせず、バランスのとれた心の状態を保つようにする。
  • 自分のストレス対策にも意識を向け、どの問題にどの方法を使うべきかを柔軟に変える。

 

みたいになります。これは心がけよう……。


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1976年生まれ。サイエンスジャーナリストをたしなんでおります。主な著作は「最高の体調」「科学的な適職」「不老長寿メソッド」「無(最高の状態)」など。「パレオチャンネル」(https://ch.nicovideo.jp/paleo)「パレオな商品開発室」(http://cores-ec.site/paleo/)もやってます。さらに詳しいプロフィールは、以下のリンクからどうぞ。

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