美肌の維持に最も欠かせない「日焼け止め」のよくあるQ&A
この時期になると、定期的に日焼け止めに関する質問をいただくので、よく届く疑問へのお答えをまとめておきます。
Q1. 天然成分を使った日焼け止めのほうが肌に良いですか?
日焼け止めの成分は、ケミカルとミネラルという2種類に分類され、一部では「ミネラルのほうが天然だからよい!」という論調もあったりします。
ただ、処理の過程を見れば、結局はどっちも化学物質なんで、「どっちがよいかは人による」としか言えない感じです。ざっくり言えば、ミネラル系のほうが刺激が少ないのは確かなんだけど、白浮きしまくるので見た目の問題が出やすいし、ケミカルは刺激はあるけど見た目の問題は起きにくいですから、そこらへんは好みでしょう。
どちらかといえば、香料とかアルコールの量が多い商品のほうが日焼け止めで肌トラブルが起きやすいんで、香りが強いものや刺激臭が強いものを避ける方向で考えたほうが無難でしょう。
また、敏感肌やアレルギーのある人は、二酸化チタンや酸化亜鉛を配合したミネラル系の日焼け止めのほうがトラブルが起きにくいので、こちらも合わせてお試しください。
Q2. 日焼け止めの正しい塗り方は?
日焼け止めを塗るタイミングと量は肌の色などで変わりますが、たいていの日本人であれば、
- タイミング:外出の30分前に日焼け止めを塗っておくといいでしょう。
- 使う量:環境省のガイドライン(R)だと、顔に塗る場合は、クリームタイプならパール粒1個分、液体タイプなら1円玉1個分の日焼け止めを手のひらに取り、額、鼻の上、両頬、アゴに分けて置いてからまんべんなく塗る。その後、もう一度同じ量を使って二度塗りする。腕や足に使う場合は、容器から直接、直線を描くようにつけてから、 手のひらでムラなく伸ばす。
- 塗り方:上記のとおり、基本的には2度塗りがベスト。たいていの人は、1回だけだと十分な量を使わないので、2度塗りしないとムラが出やすい。ちなみに、日焼け止めを十分に塗るには、クリームタイプの日焼け止めを使うほうがベターで、スプレータイプの日焼け止めは塗膜が薄いので保護効果が低くなる。ただし、スプレータイプの日焼け止めは頭皮に使うのには便利。
また、屋外で長時間を過ごす場合は、1回の塗布では十分じゃないので、必ず2~4時間おきに塗り直す。また、紫外線は家や車の窓を通り抜けるので、つねに塗っておくのが吉。
Q3. 日焼け止めにはいくら使うべき?
メーカーによっては、1本あたり1万円もする日焼け止めを出しているところもありますが、基本的に日焼け止めは安いもので構いません。高価な日焼け止めってのは、だいたいはブランド料だったり、テクスチャーが少し良かったり、保湿成分が入ってたりするものの、そこらへんのドラッグストアで売っている商品でも、十分な日焼け止め効果がありますんで。まぁテクスチャーにこだわるような方なら、高価なものを買ってもいいとは思いますが。
ちなみに、「なにを買うべきかなー」と迷ったときは、皮膚がん財団が推奨する日焼け止めのデータベースもありますんで、こちらを使うのもいいでしょう。といっても、これは海外製品がメインなので、こまったときは「ビオレUV アクアリッチ ウォータリエッセンス」あたりを買っておけばいいと思いますが。
Q4. どのくらいのSPFが必要ですか?
SPFはサンプロテクションファクターの略で、日焼け止めを全く塗っていない場合と比べて、どれぐらい焼けずに太陽の下で過ごせるかを指しております。SPFが30ってのは、日焼けけ止めを全く塗らない場合に比べて、30倍長く太陽の下にいても焼けないってことですな。
とりあえず、多くの専門家は、「SPF30以上でPA+++以上の日焼け止めを塗る」ことを勧めることが多め。たいていは,SPF50を超えると紫外線はすでに効果的に遮断されているため、それ以上のSPFを使ってもあんまメリットはないもんで。つまり、SPF15から30に変えた場合のほうが、SPF30からSPF50に変えた場合よりも効果の差が大きくなるわけですね。
また、PAってのは「UVB」と同時に「UVA」も防止できるレベルを意味していて、PAのあとにつく+の数が多いほどよかったりします。こちらも合わせて参照してください。