カールトン大学流、先延ばし克服のための4ステップ
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「先延ばしの謎を解く(Solving the Procrastination Puzzle)」って本を読みました。著者はカールトン大学の心理学者で、先延ばし研究の第一人者。
Timothy A. Pychyl TarcherPerigee 2013-10-29
100ページちょいの短い本なんですが、先延ばしに関する科学的な克服法が凝縮されていて、非常にためになりました。本書がオススメする先延ばし対策を、4のステップにまとめてみます。
ステップ1・先延ばしに気づく
まずは自分が先延ばしをしていることに気づくところから。当たり前のようですけど、自分の先延ばしを意識できず、気づいたらネットを見て2時間が経ってたなんてケースは非常にありがち。事前に自分がやるべき作業を決めておき、そこから気が逸れたら、そのときの思考(「まだ時間があるな…」とか)や感情(「面倒くさいな…」とか)をメモっておくと良いそうな。ステップ2・先延ばしのデメリットを認識する
先延ばしに気づいたら、次は、その先延ばしによってどれだけの損害や不都合が起きるかをひたすらリストアップ。続いて、その隣に、現在の作業を続けたときのメリットを書いていく。これで、作業のモチベーションを維持させるわけですね。ステップ3・作業を細かい手順にわける
人間は作業の困難さを過大に見積もる傾向があるので、その作業を細かく分けることでマイナスの感情が出にくくなる。「企画書を書く」のが目的だったら、「PowerPointを起動する」とか「サブタイトルだけつける」ぐらいまで細かい作業に落としこんでいくのがコツ。ステップ4・if-thenプランニングを使う
「if-thenプランニング」は、心理学的にほぼ確立された「効率アップ用のテクニック」。「悪い習慣が確実に治る『if-thenプランニング』超入門」でも紹介したとおり、「もしXが起きたらYをやる」と、あらかじめプランを立てておくテクニックであります。例えば、ステップ1で、自分が先延ばしをするときは「明日やろう…」と思う傾向があるとわかったら、「もし『明日やろう』と思ったら、ステップ3で分けた小さなタスクに手を付ける」みたいな感じですね。他にも「もしTwitterを開いたら、ブラウザを閉じて作業にとりかかる」とかでもOK。非常にシンプルですが、100件以上の研究で効果が立証されたテクニックだそうです。
まとめ
そんなわけで、本書の先延ばし克服法をまとめてみましたが、著者いわく「先延ばしは深く根付いた癖なので、簡単に解決できるとは考えないほうがいい」とのこと。効果がないとあきらめずに、上のステップを何度もくり返すことが強調されておりました。個人的にも、「if-thenプランニング」の徹底は実践したいところ。credit: Emilie Ogez via FindCC